CONTAX AXっていいカメラ? その4
CONTAX AXの特徴4
高級機&高機能
意外と知られていないことですが、AXは「高級機」です。
丸窓ファインダーにはきちんとアイピースシャッター※1がついています。
SSダイヤルには1/4000までしか刻まれていませんが、絞り優先AEにすると1/6000までの高速シャッターが使えます
他のメーカーでこの仕様を全て満たしている機種※2をみれば、その立ち位置がよくわかるというものです。
また、オプションが豊富。
ストロボ接点がコンタックス最多の5接点※3なので、純正最高級ストロボTLA360がフルスペックになりますし、外部電源P-8※4が使えるので寒さにも強い、裏蓋をデータバッグD-8に換装すればコマ間に撮影データが写せる、といった具合です。
他にちょっとした機能としては、フィルム巻き上げ時にベロ出し※5状態にしてくれるモードがあったり、オートブラケット撮影※6や多重露光が簡単にできたり、中央部重点測光とスポット測光※7が選べたり、この頃の機種にしては珍しく連写スピードが二段階だったり…果てはコンティニュアスAF※8も(追従性はものすごく低いけど)搭載しています。
CONTAX AXの特徴5
重量
実際問題、35mmフィルム一眼レフとして例のない重量は撮影者の負担になります。
ニコンF6※9の975gに対して、AXは1080g。
D850(バッテリーとXQDカード込)が1005gですから、重量級のデジタル一眼にも勝る重さです。「特徴」のマイナス面はほぼここに集約されるでしょう。
ただ不思議なもので、例えばプラナー85mmF1.4やディスタゴン35mmF1.4をつけて使った時に、安定感を一番感じたのはAXがボディの時なのです。
ヤシコンのレンズはMFなのに重い代物※10がほとんどであるため、ボディとの重量バランスが取れない感覚が拭えない(レンズを持っているように思える)のが、AXだとカメラ全体でホールディングできるのです。
もちろん個人の感想ですが、結果、手ブレも少ないように思います。
グリップの下にバッテリー収納部の蓋があり、それが小指をかけるところにもなっているといった※11設計の妙もあって、言葉では伝えにくいホールドの良さを感じます…が、それはそれ。AXと35、50、85をバッグに入れただけで2kg超えですからね。
女子人気がないのも納得です。
さて、能書きはこのくらいで終わりにして次回は実写レポを書きます。
お楽しみに。
<注釈>
※1 風景写真などを撮影する時、アイピースから目を離してリモートレリーズでシャッターを切りますが、一眼レフの構造上アイピースからも光が差し込むと(というわけで、ミラーレスでは起こらない現象です)、レンズからの光の量にそれをプラスしてカメラが露出の判断をしてしまいます。
そういう「なんかちょっと思ったより露出アンダー」な写真になるのを防ぐため、アイピースからの光を遮るシャッターがアイピースシャッターです。
現在一部高級機を除くとアイピースシャッター自体は絶滅状態ですが、シリコンゴム製のアイピースキャップが代用品としてあります。
※2 丸窓が高級機の証であるニコンのデジタル一眼レフは、D800シリーズかD一桁がそれに相当します。
※3 RTSIIIでさえ3接点(マニュアルが基本だから、というのもありますが)。
※4 AXは普通2CR5という電池を入れますが、P-8という単3電池4本を束にした電源をソケットに挿しても作動します。寒冷地などではこのP-8部分のみを温めて、バッテリー出力の低下を防ぐことができます。
※5 自家現像(お店に出さず自分で現像すること)の場合、巻き上げでパトローネにフィルムを全て巻き込んでしまうと、取り出しが難しくなります。自動巻き上げカメラの場合はほとんどの場合全部巻ききってしまうのですが、AXは少しだけ出しておいてくれるように設定できるので、自家現像派想いのカメラといえます。
※6 リバーサルフィルムを使用するなどで「ここは露出を外せない」という場合、3段階で「設定露出」→「若干プラス露出」→「若干マイナス露出」を撮って保険をかけるのです。フルマニュアル機では、自分でダイヤルを操作して3枚撮らないといけないですが、このカメラの時代からは自動でもできるようになりました。
「設定露出」→「若干プラス」→「もっとプラス」
「設定露出」→「若干マイナス」→「もっとマイナス」
という撮り方もあります。
※7 フレーム全体の明るさの平均値をみて露出を判断するのが「評価測光(平均測光)」で、これが一般的ですが、例えば「周囲の景色は飛んでもいいから逆光の真ん中にいる人物の顔の方に適正な露出を」といった場合、フレームの真ん中あたり数%だけの測光値で露出を決定するモード「中央部重点測光」を使います。
「スポット測光」はもっと過激で、ほぼ真ん中ピンポイントの測光値で露出を決めます。色合いでも測光値が変わるため、「花」の中の「この花びら」で露出を決めたい場合などに使います。
※8 動いている物体に応じてピント位置も随時変えていくオートフォーカス方式。
未来予測ができないと難しいため、少し前までは上下左右に一定スピードで動くならともかく、ジグザグに動いたり前後に動くものに対してはフォーカスを外しまくっていたのですが、コンピューターの進歩でがっつり合わせてくるようになりました。当然、AXの頃のコンティニュアスAFはアンポンタンです(笑)し、ボディ全体でピント合わせをするため動作的にも追従が難しいのです。
※9 そろそろプロも仕事カメラがデジタル一眼レフに切り替わったよね〜な2004年、突如現れた、現在までのところ国内最後の35mmフィルム一眼レフ。
これとFM10、キヤノンEOS-1Vの3機種が、新品で買える日本メーカーの一眼レフの全てでしたが、キヤノンはそろそろ終了とのこと…。
※10 テッサー45mmF2.8MMJのような例外もあります。
※11 最近、SONYα9用に純正の小指かけが発売されたそうですが、大きいカメラを使っていて、右手小指の位置に何か取っ掛かりがあるだけで安定感が段違いなのは、昔も今も変わらないのだと思いました。
CONTAX AXっていいカメラ? その3
CONTAX AXの特徴2
マクロモードがボディに搭載されている
一般的にマクロ撮影をする場合
・マクロレンズを使う
・マクロ機能のあるレンズを使う※1
・クローズアップフィルターを使う※2
・接写リングを使う※3
・リバースリングで広角レンズを逆に装着する(一般的か?)※4
と、全てレンズ側で接写への対応をさせるのですが、AXにはなんとボディに「MACRO」というモードがあるのです!
理屈は割と簡単、オートフォーカス機構の応用でフィルム面をバックさせるだけ。
無限遠ではピントが合わなくなりますが、マクロレンズ以外でも結果は一緒なので不便には感じません。逆にレンズに余計な「〜リング」などをつけなくてよいため、手間もありません。
ですが効果は絶大、最短撮影距離約1mのプラナー85mmF1.4でも、約半分の50cmくらいまで寄れてしまう。このままお花を綺麗に撮ってもいいですし、せっかくプラナーなので女性の目元のアップでもいいんじゃね?となります。
コンタックスのマクロプラナーはシャープな描写をする代償として、こういう写真を撮ろうとすると「写り過ぎる」傾向にあるため、僕にとってはこのマクロ機能が役に立つのです。
ちなみに。
僕はずーーーーっと前から「5軸ボディ内手ぶれ補正」を搭載したデジカメにはこれが可能なんじゃないかと思っています。
どっかのメーカーで実現しないものでしょうか?※5
CONTAX AXの特徴3
フェザータッチじゃないことの良さ
突然ですがみなさん、親指AFしてますか?
…8割以上はしてないし、そのうち半分以上は「親指でAFってなに?」ですよね。
一般的にAFっていったら、シャッターボタンを半押ししてピント合わせを開始、合焦したら押し込みという手順をとると思います。
親指AF、便利なのになっ。
それは注釈で説明する※6として、AXも方式は同じ。
半押ししてピント合わせ、合ったらそのまま押し込むとシャッターが切れる、です。
これがいい。
…意味わかんないですねすみません、ご説明します。
ドイツで休眠状態だったコンタックスブランド※7が、1975年に日本のヤシカで復活した時最初に発売されたカメラは「RTS」という名前でした。
これ、Real Time Systemの略です。
シャッターチャンスを感じた人間がシャッターボタンを押して、実際にシャッターが切れるまでのタイムラグをできる限り短くするため、当初から電子式シャッターを導入した※8上に「ボタンストロークが軽くてとても短い」というのが、コンタックスカメラのコンセプトとなり、これ以後も貫かれました(一部例外あり)。
これはこれで大変素晴らしいのですがそうなると、デジカメ出身の僕が不用意にRTSで撮ろうとしてシャッターボタンに指を乗せた瞬間
「あ」
「カシャ」…。
ごくたまにですが、こんなことも起きてしまいます。
ほら、νガンダムのフィンファンネルがアムロの意思に敏感に反応しすぎて※9…わかりにく過ぎる例えなので無視してください(笑)
現在「フェザータッチシャッター」を売りにしている富士フイルムX-H1の40数年も前に、同様のシャッターは存在していたのですね。
AXはその点、今の二段階ボタンと同じ感覚で押せるため、安心です。
しかも、現代の最上級機を除くデジタル一眼レフと違ってシャッターボタンの感触がグニュっとしていないので※10、フィーリングも良く撮り味が小気味いいのです。
今回は2つ書いてしまいましたが、まだ特徴はあるので次回もお楽しみに。
<注釈>
※1 レンズ名の末尾に「MACRO」と書いているものが該当します。
※2 プロテクトフィルターと同様レンズの前に、フィルターレンズを一枚ねじ込んでつけます。一般的にNo.1〜No.3まで販売されていて、数字が大きいほど倍率が高くなり、ピントの合う範囲が狭くなります。
※3 クローズアップフィルターと逆に、レンズの後ろにつける筒状のものです。
※4 実はレンズを前後逆さまにしてカメラへ装着すると、接写が可能になります。絞りをボディで制御するようになったAF全盛時代にほぼ絶滅した技術です。
※5 これって意外に誰からも気づかれないテクノロジーなのでは?極楽堂WEBサイトに「クローズアップの部屋」がありますが、実はそこでも取り上げられていないのです。
※6 中級以上の一眼レフには右手親指を乗せる位置にAFボタンがあります。シャッターを半押しすると測光もピントもやり直してしまうため、それらをFIXしておきたい時や、逆にシャッターはシャッター機能だけにして、フォーカス・測光ボタンを独立させたい時に使用します(もちろんAXにもあります)。
※7 旧Contaxブランドについて詳しくは割愛しますが、ライカと並ぶカメラメーカーであり、レンズ・カメラともに先進性が高く、ニコンSシステムのパクリ元…じゃなかった、いいお手本でした。戦争でツァイスがパックリ東西に分割されなければ歴史は変わったかもしれません。
※8 ヤシカというブランド自体は今香港で存在していますが別会社。旧ヤシカは「ヤシカエレクトロ」など電子制御カメラの製造に長けていて、それが協業の決め手になったとか。このヤシカが京セラに吸収合併されてコンタックスはさらにとんがった…じゃなかった、優れた技術を手に入れることになりました。実は旭光学(PENTAX)と組む話も進んでいたらしく、その名残を所々で見つけると、カメラのIFの歴史が楽しめます。
※9 「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」より。みんな、試運転はちゃんとしようね(byオクトーバー・サラン)。
※10 Canon EOS6Dのシャッターボタンはユルかったなぁ。
CONTAX AXっていいカメラ? その2
CONTAX AXの特徴1
Y/Cマウントレンズがオートフォーカスで使える
コンタックスブランドの魅力は、なんといっても「レンズ」です。
凡庸なスペックの玉でさえ、驚くような写真が撮れたりします。
例えばT2のレンズは「38mmF2.8」で、最短撮影距離は70cm。
これといって特色のない…というより逆に、寄れないし広がりもない、どうにも困ったちゃんですが、36枚撮りのフィルムの中でもほんの数枚「おおっ!」て写りのカットがあるから余計に困っちゃう(笑)。
ブームのせいもあるけど、写りが良くなければ人気※1にはならないですよね。
そんなコンタックスレンズがオートフォーカス(以下AFと略)で使える贅沢!
数多あるフィルム一眼レフの中で、途中に何も介さずツァイスレンズを装着するだけでAFできるカメラは、僕の知る限り以下のものしかありません※2。
・CONTAX AX
・CONTAX N1/ NX
・CONTAX 645
・MINOLTA α9(SSM対応)←マウントと機構的にはAFするはずですが未確認
Nと645の各マウントはレンズの種類が少ないため、もうこれだけでAXの魅力の大半は語れてしまいます。
さらに!
Y/CマウントならAFするということは、ヤシカブランドのレンズ群※3はもちろん、タムロン90mmF2.5マクロにアダプトール2※4をつけたり、星の数ほどあるM42マウントレンズ※5にマウントアダプターをつけたりすればAFで使えてしまう。
なんということでしょう、こんな魔法のカメラがAriaの半額以下※6で買えるなんて(笑)
さて、そのAFですが…早い話が、速くない。
ちょっと前のミラーレスカメラくらい※7。
最後に微調整をし始めるとかなりもたつきます。
でも、慣れない人が手動でピント合わせするよりも絶対速いのは確か。
もっと言えば、今のニコンデジタル一眼レフをライブビューにしてAFさせる※8よりもずっと速いです。あれが我慢できるなら全然問題なし。
暗いところやコントラストのないところで迷う感じもミラーレスっぽいですね。
それでもミラーレスにありがちな「抜け」※9が案外ありません。
また、AF作動音は他社の同時期の一眼レフと比べて圧倒的に静か。
AF機構が全然違うとはいえ、さすが京セラと感心します。
ここらへんは、興味があったらぜひ一度手にとって試してみてください。
中古カメラ店で実際にレンズをつけて動作確認すると、自分の感覚に合うかどうかわかりますよ。
というわけで、オートフォーカスの話はひとまずここまでにして。
次回はマクロモードを中心に書きます。
<注釈>
※1 今の価格はちょっとバブルすぎ。
※2 Gシリーズは一眼レフでないので割愛しました。
※3 京セラはカメラをコンタックス、ヤシカ、京セラの3ブランドで作っていました。
現代の「リコーがリコーとペンタックスのカメラを作っている」のと似ています。
ヤシカ、京セラそれぞれに一眼レフがありますが、京セラは独自マウントのAF一眼レフなので互換性がなく(京セラボディにコンタックスレンズをつけるアダプターはあった)ツァイスレンズもありません。
※4 タムロンは昔、レンズ本体にカメラメーカー各社のマウント部を合体させる形式をとっていました。AF機構のない時代はそれが可能だったのです。「アダプトール」というマウント部だけ付け替えれば、キヤノン用レンズを買ってもニコンやコンタックス用として使えるのです。現代のシグマにも同じようなサービスがありますが、工場に送らないといけないので手間のかかり方は大きく違います。
※5 みなさんご存知ペンタックスSPなどで使われているスクリューマウント。機構が簡単なので東西ドイツや東欧、ソ連などで多くの種類のレンズが生産されました。「プラクチカマウント」とも言う…ってモノの本に書いていますが、その言い方をした人を見たことがありません(笑)。
※6 やっぱりこれもバブル。いいカメラですが…。
※7 EOS M初代よりAXの方が速いのではないかと(個人の感想です)。
※8 いつ改良するのでしょう?あのスピードだとエントリー機にバリアングル液晶を搭載する意味が無くなります。
※9 人物を撮ろうとしてAFでピント合わせをした時に、うしろの背景に大きくピントがずれてしまうこと。タッチAFの出現で激減しました。
CONTAX AXっていいカメラ? その1
僕の愛機であるフィルム一眼レフカメラ
コンタックスAXの特徴について、ここから何回かに分けて書きます。
今回はそのプロローグです。
30代も後半になってからカメラに興味を持ち出した僕。
わずか2年くらいの間にキヤノンのEOS30Dから始まって1DmkIII、そして「カメラで映画みたいな動画が撮れる!」と5DmkIIに買い替え、マウントアダプターを介してコンタックスのレンズをつけて撮るという、まさにデジカメによる沼への転落の人生を歩んでいました。
プラナー85mmF1.4MMG※1
プラナー50mmF1.4MMJ
ディスタゴン35mmF1.4MMG
今だったら手が届かない組み合わせですが、当時はコンタックスブランド廃業直後でそれほど高価でもなく、それ以外にも
ディスタゴン25mmF2.8、ディスタゴン28mmf2.8、テッサー45mmF2.8、マクロプラナー60mmF2.8、ゾナー135mmF2.8、ゾナー180mmF2.8、バリオゾナー80-200F4、バリオゾナー70-210mmF3.5、バリオゾナー35-70mmF3.4などを、取っかえ引っかえしていました。
そうなると、カメラ本体にも興味が湧いてくるというものです。
中でも「マニュアルのレンズでオートフォーカスできます」という、嘘みたいなことが書いてあるAXには大変興味をそそられました。
そしてある日、新宿の中古カメラ店で見つけたAXが「ガバナー鳴きします」※2という理由で2万円ちょいで売られているのを発見してしまい、D-8付※3のそれを買ったのです。
鳴きは、まだ当時メンテをしてくれていた原宿の京セラへ持ち込んで解消、20000番台※4のその個体はとても快調に動作して、僕のフィルムカメラライフを支えてくれましたし、その後RTS、RTSII、 RTSIII、T3、TiX、TVS2、TVS3、G2、TVS Digital、645※5まで購入するきっかけを与えてくれました。
これはある意味「転落を加速させてくれた」とも言えます(笑)。
さて。
そこから10年近くの時を経て、一旦はやめていたフィルムカメラ撮影を訳あって再開するにあたり、何を買おうかと考えた時に上記の、またそれ以外の色々なカメラが思い浮かびましたが、結局買ったのはAXでした。
これからの回で、その理由を挙げていきます。
多分それは、他のカメラに対してAXが持つアドバンテージでもありますので、購入を考える方の参考にもなると思います。
あのコンタックス専門店極楽堂※6の副店長さんでさえ積極的には薦めないカメラですが、「大きくて無骨なカメラでもいい写真が撮れるなら欲しい」という人がもしいれば、ぜひ入手してみてください。
次回に続く
注釈
※1 コンタックスのレンズには焦点距離、明るさの他に、銘柄とアルファベット3文字がついています。
プラナー/ゾナー/ディスタゴン/テッサー/ホロゴン/ミロター/ムターなど
レンズ構成の違いで分けられることが多いです。
MMG「Multi ModeができるGermany(ドイツ統一前の製造だとWest Germany)製」
マルチモードとはシャッタースピード優先、絞り優先、完全自動プログラム各モードの自動露出ができるという意味です
MMJ「Multi ModeができるJapan製」
AEG「Automtic Exposure(絞り優先自動露出)ができるGermany製」
AEJ「Automtic ExposureができるJapan製」
※2 ガバナー鳴きとは、レンズの絞りをプレビューするボタンを押したり、撮影したりして絞り羽根を動かすと「ピヨッ」と音がすることを「鳴く」と表現したものです。
正常時は「鳴き」ません。
これはカメラ側の絞り操作部分の潤滑不良が原因なので、すぐに故障するわけではないですが、全体にグリスが劣化していないかの確認とメンテを行うべき目安になります。
※3 D-8とは、このカメラ専用のデータバックのことです。
コンパクトカメラなどでも一般的な日付も焼けますが、フィルムのコマ間(または最初の2コマ分)に撮影時のシャッタースピードと絞り値を焼き付けてくれるので、後から「露出はコレだと足らないんだ」といった振り返りが可能です。
インターバルタイマー機能もあるらしいですが…僕はやったことないです。
また、カメラの背の部分で圧版を兼ねていますから、オートフォーカス時に前後するのが見えて「あ、ちゃんとフォーカスやってる」というちょっと楽しみも個人的にはあって、AXには必須アイテムにしています。
※4 20000番台…AXは量産ロットによってオートフォーカスの精度に差がある、と言われてきました。後の方になればなるほど良い(密かに改良されたと思われる)そうで、後ろの左肩部分に書かれている番号が20000を超えているものが一番精度が良いらしいのです…が。
2018年の今、市場のAXのほとんどは程度の差こそあれメンテを経ているため、この常識が通じるかどうかはわかりません。
※5 コンタックスには4つのレンズマウントがあります(旧Contax除く)。
・Y/Cマウント
・Nマウント
・Gマウント
・645マウント
N、G、645は最初からオートフォーカスしますが(しないレンズもあります)、最もポピュラーなY/Cマウントレンズを装着するだけでオートフォーカスできるカメラはAXのみです。
その他に35mmフィルムやAPSフィルムを使用するコンパクトカメラ、デジタルカメラがあります。
※6 日本広しと言えども、コンタックスという「もうなくなっちゃった」メーカーのカメラとレンズのみを扱うお店は東京新宿のはずれにある極楽堂のみです(お隣に他メーカーのカメラ・レンズを扱う系列の中古カメラ屋さんもありますが)。
オーナー=店長である一般の中古カメラ店と違い、スタジオマン出身の若い女性を店長に据えた大胆人事(笑)、メカ的なことは副店長が詳しかったのですが…10年の歳月を経て店長も結婚・出産・育児をされながら店に立ち続け、カメラにもとても詳しくなられました。
副店長はRXなどの方がコスパも良く、可動部の多いAXの故障確率を考えるとオススメしづらいそうなのですが、僕がAXを欲しい理由を聞いて「じゃあ、それしかない」と言ってくれましたので、要は使い道ということでしょう。
CP+に行きました 完結編
CP+編は今回で最後です。
この日行きたかったところ…
実はパシフィコではありませんでした。
お隣のホテルの一角、それもちょっと階を上がったところにある「プロ向け動画エリア」だったのです。
週末はクローズしてしまうため、わざわざ平日に行ったのはこのためでして。
去年まではパシフィコの中でやっていたのに
ひどい扱いじゃない?人来なくない?
とブースの企業の方にお聞きしたところ
(そんなこと聞く方も聞く方ですがw)
「ちゃんと見たい人だけが来るようになった&出展費用が若干安くなった」
とのことで、逆に良い反応が。
なーるほど。
で。
すごかったですよー。
家電量販店では絶対にお目にかかれない4Kカメラがどどーん!
SONYだ!Canonだ!Panasonicだ!Blackmagicだ!
それにくっつくATOMOSだ!フジやシグマのシネレンズだ!
とまあ、さほど広くないスペースに対して高級機材の密度がすごかったんですが、その辺はスルーさせていただきまして。
(だって買えないし)
個人的に気になったアイテムをちょっとご紹介
TASCAM タスカム / DR-10L ピンマイクレコーダー
リニアPCMレコーダーの小型化が目覚ましい。
左はマイクに直接くっつけるタイプ、右はワイヤレスマイクより小さいピンマイクタイプ。
テレビで記者がテープレコーダーを肩から下げて、有線マイクでインタビューしていた頃とは全く違う世界になったかのようですね。
そこまで遡らなくても、SONYが10年ちょっと前に出したPCMレコーダーの軽さと音質に感心したのが、まるで遠い昔のことのよう。
次は地味ながら「お!」と思ったもの
防水耐衝撃の上に、曲げられるLEDライトです。
このサイズのLEDがこんなに軽くなった上に、柱や机などの形に合わせて曲げられ、しかもパーマセルでくっつけておけば支柱も要らないなんて。
ライティングの自由度がどんどん上がるのは、動画だけでなく写真撮影の場でも新しいアイディアが生まれそうで、こういうアイテムには注目してしまいます。
最後はこれ
ブレててごめんあそばせ。
だってスライダーが自動でずっと動いているのですから。
もはや一般的になりつつあるエーデルクローンのスライダーシステムですが、国内代理店ができたそうで。
メンテナンスの窓口が日本にあることで、メールのやりとりが英語とか、修理品を外国へ発送(工場はトルコ!)とかの手間がなくなるだけでも手が出しやすくなります。
ちなみに、並行輸入品は代理店扱いにならないそうなので、若干お高くても安心感は国内代理店から購入…にせざるを得ないようです。
さて
今年のCP+はキヤノン・ニコンに目立つ新機種が出なかったこともあって、ものすごい行列を見ることはありませんでしたが、ソニーはRX0からα9まで幅広い展示で存在感を増していましたし、盛り上がりという意味では去年に勝るとも劣らない印象でした。
ただ、その時はさして気にも止めなかったのですが、今思えばカシオが出展しなかったのは、撤退のサインだったのかもしれません。
来年は「出す・出さない」や「広くなった・狭くなった」にも注目しようと思った次第です。
ちなみに。
カメラ系同人誌を展示即売するコーナーも作らないですかね?
ミスド以外の屋台ももっと増えませんかね?
お腹空くわ…現状、昼食をちゃんと取るなら駅近くまで戻らないといけないので、早めに食べて会場へ行くなどの工夫は必要です。
と、注意喚起はそれくらいにして。
<おまけ写真>
マウントアダプターの焦点距離を50mmのままにして90mmをつけて微ブレした例w
下の写真のように、ちゃんと設定すれば暗くてもブレませんw
帰り際はもう日が暮れていました。
MM駅で電車を降りてからここまで全く座れず…疲れ果てても写真は撮ります。
この日最大の収穫でした…おしまい
CP+に行きました その2
前回の続きです。
さて、今回のCP+での目的
それは「仕事の役に立つ情報を仕入れる」ということ
この際SONYとかCanonとかNikonとかPENTAXとかPanasonicとか…
見てると1日があっという間に終わるのでほぼ無視です。
その代わり、DNPなどをよく見学しました。
(韓国で流行りの電球ホニャララが上陸してフォトグッズにまで)
それから、目立ったところでは中国製品
今やドローンのトップメーカーDJIや、三脚で有名なBENROなどは言うもないので…
例えばLAOWA。
X-H1に装着して試写
こんなに性能いいのね。
ヨンヌォや焦点工房、シルイなど数年前ならブースもなかったようなメーカーの勢いが凄まじく、中国がカメラ・レンズ・アクセサリーの市場に大きく食い込む日が到来しつつあると思わせてくれました。
ちらっと併設の中古カメラフェアを覗いた後は、次の主目的コーナーへと移動しました。
この時間になると、昼食抜きで歩き通しでは疲れる上になんか腹が減るんですが、時間を無駄にできないのと、パシフィコ内は飲食店が少ないため、仕方なく我慢します。
連絡通路で一枚
X-H1にズミクロン90mmF2を装着
コンタックスが光の魔術師なら、ライカは陰影の魔術師と言ったところ?
と、今日はここまで
プロ向け映像機器のコーナーのことは次回書きます。
CP+に行きました その1
かなり長いご無沙汰をしてしまいました。
5月になってCP+の事を書くなんてアホか。
さて、カレー屋が消えたことより「ショック」と書いたのは…
MM駅にはコインロッカーが少ない、という事実に対してでした。
イベントの多い駅にしては、改札を出てすぐのロッカーが少なすぎます。
こちらはカメラの箱など、大きな荷物を持ちながら会場を回るわけにはいきませんので仕方なくウロウロと探し、少し離れた駅出入り口にあったロッカーを利用しました。
カメラにモバイルバッテリーをくっつけて、紙袋を抱えてウロウロしている男。
完全に不審者ですw
荷物を置くと回り道した分、急いで会場に向かうことにしました。
今までCP+では、各社の最新カメラやレンズを見たり触ったり、説明を聞くことが主目的でした。
それが普通です。
しかし今回は、フジ以外でそれを行うのは最小限に止め、フォトグッズやプロ用映像機材など、会社で実際に利用しそうなサービスや製品を中心に見聞を広めるつもりでしたので、キヤノンやニコンなど主要メーカーのブースはほぼスルー。
入り口での手続きもそこそこに、まずは富士フイルムの展示へ直行します。
鮮やかな背景の前に立つモデルさん。
富士フイルムのカメラ以外では撮影しないで、との但し書きがありました。
X-H1ですもの、堂々と撮らせていただきましたよw
その後、テザー撮影やRAW現像アプリなど、久々に富士フイルム製品を使う自分にとって必要な情報を聞いた後、レンズのテイスティングコーナーを訪れました。
XF55-200の望遠端で1/30でもブレないボディ内補正にちょっと感動しました。
FUJIFILM フジノンXFズームレンズ XF55-200mmF3.5-4.8RLMOIS
と、ここでようやくブースの社員さんや、同じくレンズテイストにいらしたお客さんにX-H1の存在を知られました。販売初日に持ってくる人がいるなど、社員の方も少し予想外だったようで「ストラップがそれっぽいのでまさかと思ったが」とのこと。
最近は色々なグッズに写真がオンデマンド印刷できるのです。
おしゃれなオリジナルグッズが安価、短納期にできるのは魅力的。
ロットも最小でいいのです。
エエ時代になった、と感じつつ…。
話題のシネレンズにも触らず、他の目的地へと向かうのでした。
CP+に行きました その2に続く