カメラはラヴ&ピース!で2022

カメラ博愛主義、レンズ開放主義のブログ

○○○ルーペ、だ〜いスキ(はぁと)

僕がSIGMA fpを購入して1ヶ月が経ちました。

そろそろこのカメラのことを書くにも後追い感が…と思いながら検索をかけると、「ファーストインプレッション」や「メーカーから借りて実写」みたいなのばかりが出てくるので、使い込んだ感想はまだまだ少ないのかもしれません。

順番としてはSD Quattro Hの方のほうが先であり、書けることも多いですがここはfpについて、現段階で言えることだけでも出して「先行利得」を狙いたいと思います(発想が既にゲスw)。

 

まずは画質について

5~6000万画素も1億画素も要らないので2400万画素で今のところ必要十分(敵を作りすぎ)な僕のフルサイズカメラ履歴は

Canon EOS 5DMkII/EOS 6DNikon D600/SONY α7II/α7S

なのでちょっと現在の他のカメラと比較して語れないです…と前置きした上で書くと

「とても気に入っています」

SD Quattro HはISO100設定だと凄まじい威力を発揮しますが、ISO400以上ではせっかくのディテールが失われていきfpを使った方が結果が良くなるため、現在は光量が読めない場面ではfpを使用することが多いです。

そしてこのカメラの画質面で一番感心したのは、WB処理の巧みさです。

夕方やミックス光源のWB(ホワイトベースじゃないよ、ホワイトバランスね)の出し方が気持ち良いのです。本来なら18%グレーでWBを取ってマニュアルで決めるべきなのでしょうが、そんな時間がないときには超頼りになります。

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バックの外光と白熱灯のミックス

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薄曇りの夕方(T&Oで少々味付け)

出てくる画としては、低感度・高彩度・高精細のSD Quattro Hと、WBに優れてハイライト側に粘りのあるfpは、なんとなくポジとネガで撮り分けている感覚に近いです。

ただ、どちらのカメラも極めてクセが強い…じゃなかった「個性」があり、それだけで使い分けるわけにもいかないのが痛し痒し。

DNG現像については、残念ながらSIGMA Photo Pro6.7を使っていません。

純正ソフトで現像するのが筋なのでしょうが、僕のMac環境では外付HDDから直接ファイルを読むことができないのと、スライダー調整後の結果を確認するまでに時間がかかりすぎるので、高速化を切に願いながらPhotoshopLightroomで現像しています。

Photoshop現像はクラシックイエローやティール&オレンジといったカラーを0~100%の割合で適用することができるので、T&Oが「ちょっとキツいな」と思ったら70%設定にしてほんのり適用するといった、後からの調整を行ったりもします。

 

fpの外観

本体は豆腐半丁ほどの直方体。右側だけ「グリップっぽく」少し後方に張り出しているものの、この状態でカメラを持つと、前ダイヤルと後ダイヤルを同時には操作できないと思われます。グリップが前方へ張り出さないと右手の握りが浮くからです。デザイン優先なのか、絞りとSSのどちらかを固定で撮るスタイル向きに振り切っています。

例外的にキットレンズの45mmf2.8はレンズに絞り環がある!ので同時操作が可能ですが、このレンズだけの話ですのでグリップは必須アイテムです。

SIGMA ハンドグリップ HG-11

SIGMA ハンドグリップ HG-11

  • 発売日: 2019/10/25
  • メディア: Camera
 

と、書きつつ僕はつけていませんが。

絞りとSSを同時操作しなくても間に合うスロースタイルなのと、詳細は後述しますがLVF-11をつけているため、カメラの保持姿勢がちょっと違うからです。

さて外観に話を戻すと。

あまり誰も触れていませんが、特筆すべき美点はフルサイズミラーレス最小(いやQを除いたら全部ひっくるめてかも)の社名ロゴ&機種名ロゴ。独逸のどっかのお高いカメラのように赤いバッジで「ドヤ!」みたいなことがなく、極めて上品で好感が持てます。最近のSIGMAはレンズにせよアクセサリーにせよ、ロゴが極めて控えめで、昔のように前玉の全周囲にスペックがぐるっと書かれることもなく、撮影の邪魔にならないばかりかそれが逆に「SIGMAらしさ」を醸していて好感が持てます。

全く、独逸のどっかのお高いカメラみたいに「ロゴ隠したバージョンも売ってやるからもっと高い金払え」みたいなのって…ねぇ(しつこいw)

 

次に中身について

操作感:

「AF速い」とか「操作サクサク」とHASEOさんはお褒めのようでしたが、それは「SIGMA従来機との比較」での話。そりゃSD Quattroと比べたら初代EOS Mだっていい感じに張り合えますからねぇ。至って普通の操作感がやっと手に入った、と言ったところでしょうか。

タッチパネル:

これもLVF-11のせいで使っていないので評価できません。

シャッター:

電子シャッターのみでメカシャッターがないことについては、ポートレート程度で電子シャッターによる歪みは発生しませんから、ストロボ同調速度が極端に遅くなる以外、特に不満はない…程度。

電子音なしにすれば無音なので、モデルさんには「無音珍しいですね」と言われます。

某社一眼レフの「ダダダダ」って騒音に慣れすぎてるからですかね?(言い過ぎ)

フラッシュを焚かない場合、タイミングを掴んでもらうためにシャッター音はあった方がいいのかもしれませんが、音ありにしてもサンプリング音が四角い箱の中で実に貧相に鳴くだけですし、高速シャッターに同調せず音が短くならない(低速側は同調して長くなる)のでfpの音では全く気乗りしません。「いっそこれならない方がいい」と切っています。

シャッターボタンは深め?グニュっと深めに押していく先で抵抗感が急に生じて、プチッと押せます。感覚的にはEOS 5DMkIIIのボタンを触ったときに近いものの、シャッターショックがないのでラストがどのカメラとも違い、無音と合わせて手応えを感じないため、最初は戸惑うかもしれません。

バッテリー:

意外に持ってしまいます。小さいバッテリーなので舐めてました。

僕は2個買い足して3個体制にしましたが、200カット以上撮って無交換で撮影終了できるので、完全に1個は余剰です。動画には大型外付バッテリーを使用する、と考えれば普通は予備が1個あれば十分でしょう。

ちなみに、マップカメラで聞いたところ「本体充電は遅い」とのことで、まんまとチャージャーも買わされました(嘘です、本当にそのほうが便利です)。

SIGMA バッテリーチャージャー BC-71

SIGMA バッテリーチャージャー BC-71

  • 発売日: 2019/10/25
  • メディア: Camera
 

ホットシュー:

GRIIIのようにシューは本体にありませんが、カメラに付属してくるケーブルの抜け留めHU-11についています。これ、丈夫な抜け留め以上でも以下でもなく、単純に左に張り出すだけで左手グリップなどにはなりません。集音マイクの固定に使われることも多いホットシューが光軸から左に寄るとステレオのバランスがその分崩れますが、そこは「リグを使ってね」という割り切りなのでしょう。

フラッシュを装着してスイッチを入れると、純正の場合はSSが1/15まで強制的に落ちます。非純正の場合はSSが保持される代わりに発光せず、手動で1/15まで落とす必要があります。

操作部:

んー。

小さくするための割り切りをどこまで許容するかで評価は変わるのでしょうが、フォーカス関係のボタンが後ダイヤルの上下に振られたので、回しているうちに誤って呼び出してしまうのは個人的にマイナス。あと、LVF-11をつけていると本体下部のボタンが押しにくい仕様です。ただし再生ボタン以外はほぼ撮影時に使わないのでそこはあまり気になりません。

SD Quattroで不満だったQ/Sボタンの位置は背面に戻ってきました(こっちのほうがいいけどできれば一貫性を…)。

 

そしてふざけたタイトルは、ここに繋がる

液晶は背面のみで今時の普通レベル。チルトやシフト、バリアングルにはなりません。

それと、今まで詳しい紹介を渋っていたアイテム「LCDビューファインダーLVF-11」をモニターの直後に装着できます。タッチパネルが押せないのもボタンが隠れるのもこれのせいです。

SIGMA LCDビューファインダー LVF-11

SIGMA LCDビューファインダー LVF-11

  • 発売日: 2019/10/25
  • メディア: Camera
 

このLVF-11は背面液晶を2.5倍に拡大するいわゆる、言ってみればただの「モニタールーペ」なのですが、結構馬鹿にできないのですよ。

EVFがないfpにとってピントの山を掴むのに大変重宝するのはもちろん、モニターを遮光して晴れの日でもストレスフリーで撮影できます。

また、サードパーティの後付けモニタールーペと違って本体とガッチリ固定できるため、冒頭に書いたようにグリップには頼らず、接眼部を眼窩に当てて右手にカメラ、左手はレンズを持つ3点保持ができ、手振れ防止にも役立ちます。

その大きさと、ガッチリすぎてワンタッチで取り外せないのが玉にキズwですが、装着した方のメリットが大きいため、僕は常用しています。

純正105mmf1.4 Art(純正レンズはMF時にはさらに拡大表示できます)や、ヤシコンf1.4トリオ装着時に欠かせないので、今やすっかり「モニタールーペ、だ〜いスキ!」な僕なのですが、いくら「だ〜いスキ!」になってもお尻で踏んではいませんよw悪しからず。

とにかくSD QuattroのEVFは言うに及ばず、他社の外付け200万ドットクラスだったら、LVF-11のほうが絶対役に立つこと請け合い!

 

と自分は確信していますけど、この辺は個人差ですよね。

こういうご意見もあるにはある。

www.youtube.com

EVFのつくスチル専用機だったら」

「LVF-11と望遠レンズをつけたら望遠鏡みたい、これで撮るのはさすがに無理」

そんな印象の様子でしたが、果たしてそうなのかぁ?

無理でもなんでもなく愛用する者がここにいますが何か、ということを微力ながらアピール(笑)

 

え、これってもしやダイスケ超えた??

ヤッベェ!(という勘違いがヤベェ)

 

個人差ついでに言うと、本当にEVFのつくスチル専用のベイヤーセンサーカメラだったら、多分もっと不人気になっていたと思うのですが、ね。

総じるとRICOH GXRに似た感じになりません?

(んーこの動画、なんていうか片手間感に溢れていて「全力」ってところがひっかかる内容なんだよなぁ、もしこれが彼の全力だったら全然大したこ(語弊))

www.youtube.com

 土俵も若干違うので横並びの比較はしないですが…海外だとこんな感じ。

 

 ちなみに、まだ今回動画の作例はありません。

今度被写体さんに「動画も撮っていいですか?」とお断りして、人物動画も録ってみますので、その際は別記事で掲載しようと思います。

 

fpについては随時情報アップしますからね〜。

だからみんな、役立ったらスターくれ…って前回書いたけど、0だったんだわ。

皮肉ばっか書いてるから?

言った分だけ恥ずかしいのでもうちょっと控えめにアピールしよ。

「あの、年が越せるかどうかの瀬戸際なんで、どうか…」

(もっとさもしいわw)

SNSだから写真が面白い

…noteで写真・カメラ関係の記事を読んでいる方なら、タイトルを見て

「お前、ラヴでもピースでもねぐ挑戦的だな」(byカミナリ)

とツッコまれるかもですが、そんな意図はサラッサラーのアラフィフティー♪。

 

だって、現に面白いじゃない!

 

フィルムカメラが若年層にウケだした」のも

「お金になる写真はプロが撮るもの」という概念が崩れたのも

「特権的意識の老害ハイアマチュア層」が単なる裸の王様だとバレたのも

これみーんな、SNSによる写真の新たな文化が生まれたおかげ。

20世紀だったら絶対起きなかったような奇跡がここ数年、猛スピードで起きまくってるって、面白くないわけがない。

それなのに、まぁ。

「ス●ップ○ート」で誰でも売れる写真が撮れますとか煽って散々甘い汁吸っといてからに

「つまらない」

なんてタイトルを書く奴の気が知れ…おっと、平和に行くのだったw

そのようなタイトルをしたためたお方のお気持ちを察することが私には難しくってよ?

(言葉だけ丁寧にしてみた笑)

 

「いいね」が目的で写真撮ることは薄っぺらいの?

それはそれでいいじゃない。違うの?

もっと極言するなら

「撮ることは楽しいかなんてどうでも良くて、いいねとRTの獲得だけに血道をあげて」

いるとしても、それすらアリでしょ。

タグに「#私を布教して」とか「#1ミリでも良いと思ったらRT」ってのがついてても、それは軽薄じゃない。おっさんはともかく、JKの承認欲求なんてピュアなものじゃんか。

 

ちなみに。

このブログは現在「全記事ひっくるめて」1日あたり数十人に読まれればいい方です。

僕のインスタは850~60フォロー、Twitterは340~50といったところ。

人気の被写体さんを撮ってリツイートでもされなければ「いいね!」は3ケタどころか、ツイートあたり10を超えることすらままなりません。

 

この現状を鑑みて、確かに少ないこと自体には凹むし被写体さんにも申し訳ないけど、タグの付け方だってアップする時間帯だって、全体の見せ方だって全然下手打ってるのだからしょうがない。

フォローバック欲しさにフォローに行ってないからしょうがない。

目的がそれらとは違うんだもの、しょうがない。

マシュマロは関係ない(ん?)。

でも僕はそれでも楽しい。

全然知らない人から評価をされると、とっても励みになります。

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これを撮って楽しくないわけがない(自画自賛w)

また逆に、他人様が完全に「いいね」狙いで撮ったスマホ写真がバカうけしていても、それはそれでアリだって思うし、薄っぺらいとは思いませんよ。

単に価値観の違い。

 

21世紀初頭までプリントかスライドで楽しむものだった写真は、今や完全にスマホで楽しむものにシフトしています。シェアは焼き増しからブルートゥース!(オードリー春日さん風に言ってると思ってください)へ、発表はインスタ。

もはやSNSと写真とは不可分のものなのです。

その延長線上で目が火星人のように大きかったり、肌がその子さんより白かったり、ヒゲと耳がついてウサギみたいになってる顔まで「ポートレート」ってなってくるとカオスやなーですけど、ぶっちゃけ戦前のお見合い写真だって本人とかけ離れたようなレタッチが普通にされていたというし、日々流れてくるそれらの加工を否定できるほど、我々の歴史は写真に対して真摯だったわけではありません。

インスタグラマーになりたくて撮ってる?全然いいじゃんね!

 

と、ここでネタ元明かし。

つまらないとおっしゃるタイトルのブログはこちら。

SNSのせいで写真がつまらない|もろんのん@moron_non|note

読めばわかりますが、この方の書いていることはタイトルの通りではなく「SNSのせいで写真を撮るのがつまらなくなったら、原点に帰ってみれば」という問いかけでして。

つまり決して見下した発言ではなく、恐らくは単に良心の発露です(だったらもっとタイトル工夫しろやしてください)。

でもさ。

目的が「いいね!」でその獲得手段が写真だったら、そうは行かないのよ。

だから、大枠で外してる。

 

仮に「SNSで評価されずに疲れた」なんていうカメラマンがあなたのそばにいたとして「心が動いた瞬間云々」と言ってあげても響かないでしょう。代わりに、承認欲求を満たせる別のステージがあることを教えてあげた方がいいように思います。

例えばグループ展示会だってあるしZINEも作れる。フォトブログもあればキュレートサイトもあるし、なんなら個人ウェブサイトでも写真掲載に特化したものが簡単に立ち上げられる。

アサカメに送って佳作に推されつつ選者に酷評されてもいい、地域のお祭りのイベントに飾って賞品もらってもいい。

朝ドラのエンディングにも使われるかもしれないし、朝日新聞に掲載されるかもしれない。2019年現在、写真を投稿できるステージは無数にある。

それが嫌なら、いっそ発表すらしなくてもいい!

撮ることが面白くないカメラマンなんていますか?撮るだけとってデータを保存しておけば、楽しい経験だけが残っていいリハビリになること請け合い。

それである日、偶然スマホで撮ったお友達やペットやお花の写真にふと目が止まり「あ、この写真アップしたらウケるかも?」と思ったら、再び立ち上がって荒野の戦場に帰ってくれば…ね。

そういう懐の深さが他の芸術と違う、写真の良いところじゃないのかなあ。

 

あ、今すげー良いこと書いた!!

だからスターくれ!いやください!!

ついでにTwitterにも貼っとくから、いいねを〜〜〜!!!

 

さみしいクリぼっちがさもしいまとめをしました。

シングルベール、シングルベール(最近言わないね、もう死語?)♪

サンタさん、これくれないかなぁ?

写真がもっと楽しくなるから笑

Leica SLTyp 601ミラーレスデジタルカメラ

Leica SLTyp 601ミラーレスデジタルカメラ

  • メディア: エレクトロニクス
 

We are X!!!…だった日々

完全な事後報告です。

FUJIFILM X-H1、9月に売っちゃいました。

替わりに買ったのがSIGMA SD Quattro H。

SIGMA ミラーレス一眼 sd Quattro H

SIGMA ミラーレス一眼 sd Quattro H

  • 発売日: 2016/12/20
  • メディア: エレクトロニクス
 

 このカメラ、何気にグッドデザイン賞を受賞しているのですが、スイッチ類の配置がとてもGoodとは言えません。一眼レフのSD14/15/SD1 Merrillを使っていた僕にはQ/S呼び出しボタンがシャッターボタン脇にあるのがとても不便です。

EVFだって微妙に光軸からズレてるいるし(ホットシューを優先したのでしょう)、上部に膨らんでいるのに固定式でチルトしません。デカくて重いのとは反比例で、小さなグリップは小指部分が余るし。

この本体とPG-41とEF-630とレンズを合わせた重さ、開発者のみなさんはどう思ったのでしょうw。

まぁ100歩譲って開発側は「画質のため」で自らを納得させたのかも?ですが、グッドデザイン賞の選考の際に「手持ちカメラとしての最適解」から大きく逸脱していることに何故選考者が気付かなかったのか、よくわからんのです。

このカメラのことは別記事に書くのでこれくらいにして。

 

X-H1と過ごした日々は、それはそれは幸せでした。

フェザータッチのシャッター、ピントの山がよく見えるEVF、単玉を使っても手振れ補正がちゃんと効く。手入力にはなるけれどマウントアダプター経由のオールドレンズに対してもです。

常用レンズはこれ。

FUJIFILM 望遠ズームレンズ XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR

FUJIFILM 望遠ズームレンズ XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR

  • 発売日: 2014/07/05
  • メディア: Camera
 

 高倍率なのにどの焦点距離でも変な描写はなく、望遠端でポートレートにもよく使っていました。

フィルムシミュレーションの色合いもよく、SDダブルスロットも超安心。

4K24Pで撮るシネマのような動画も良かった。

カメラとしての性能には何の不満もなかったのですが、入手から1年半で売却した理由は以下の3点からです(1が70%、2が20%、3が10%くらいの割合と思ってください)。

 

1. 買取価格の著しい下落

これはカメラのせいというより、完全にメーカーに翻弄されましたね。

X-H1の発売後すぐに、高速AFをウリにしたX-T3を発売するのですから!

ボディ内手ぶれ補正はないものの、小さくて軽くて処理速度も速いT3に比べると、相対的に魅力が色褪せたH1は価格がどんどん下落し、今では中古だと10万前後で購入が可能です。2020年まで所持してSIGMAのフルサイズFoveon登場と共に乗り換え…などと当初の予定通りのんびり構えていたら、頭金にもならないのでは?との思いが決め手の一つになりました。 

FUJIFILM ミラーレス一眼カメラ X-H1ブラック X-H1

FUJIFILM ミラーレス一眼カメラ X-H1ブラック X-H1

  • 発売日: 2018/03/01
  • メディア: エレクトロニクス
 

価格.comより、発売時〜現時点での売価グラフを引用しました。

もう、この下がりっぷりったら。

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価格下落の推移


2. APS-C

まず念のため。僕はAPS-Cセンサーサイズのカメラを否定もしませんし、画質云々で言えば感覚的には昔のフルサイズなんかよりもずっと良いくらいです。

ただ、撮影スタイルが室内のポートレートにシフトすることで、焦点距離の長いレンズが使いにくくなってきてしまった…そこで富士フイルムイメージングスクエアでレンズをレンタルするなどして18mm(28mm相当)、23mm(35mm相当)、35mm(50mm相当)を使ってみたものの、やっぱり18mmは18mmなのです(何言ってんだw)。

自分の技量の未熟さをレンズに転嫁しているかもしれないのを覚悟で書くと、広角レンズで全身を収めると「頭と足先が引っ張られる」という悩みをついに解消できないままでした。ライトルームで補正もしてみましたが、それはそれでせっかく入れた背景が切れたり、直線が歪んだりします。

また「神レンズ」と名高い56mmAPD付のボケには流石に感心したものの、56mmなのに最短撮影距離が70cm(ピントを確実に合わせるにはもうちょっと離れて撮ります)とレンジファインダー並に寄れないのもじれったく、これらの要因がちょっとしたストレスとして徐々に溜まっていきました。

FUJIFILM 単焦点広角レンズ XF18mmF2 R

FUJIFILM 単焦点広角レンズ XF18mmF2 R

  • 発売日: 2012/02/18
  • メディア: エレクトロニクス
 
FUJIFILM 単焦点広角レンズ XF23mmF2 R WR B ブラック

FUJIFILM 単焦点広角レンズ XF23mmF2 R WR B ブラック

  • 発売日: 2016/10/06
  • メディア: 付属品
 
FUJIFILM 単焦点標準レンズ XF35mmF1.4 R

FUJIFILM 単焦点標準レンズ XF35mmF1.4 R

  • 発売日: 2012/02/18
  • メディア: Camera
 
FUJIFILM 単焦点レンズ XF56mmF1.2 R APD

FUJIFILM 単焦点レンズ XF56mmF1.2 R APD

  • 発売日: 2014/12/11
  • メディア: Camera
 

使ってみたレンズたち。

こんな感じで、フジの単焦点は結構バリエーションに富んで味のあるもの揃いなんですがね。  

 

3. 再挑戦

実はSD Quattroを少しの間持っていました、Hじゃない方を。

SIGMA ミラーレス一眼 sd Quattro

SIGMA ミラーレス一眼 sd Quattro

  • 発売日: 2016/07/07
  • メディア: エレクトロニクス
 

 こっちね。

も〜ぅめちゃくちゃ使いづらかった!SD1 Merrillの方が100倍よかった!

シャッター音一つとっても、メリちゃんとは天と地ほどの開きがある!

出てくる画も期待したほどじゃなかったし!!

何よりEVFが酷すぎる。10年前か?AFでピント合わないのにマニュアルでも合わせられない。

と、すぐに手放したのですが…いや、待てよ。

数回しか撮らずその評価を下すのは、本当は自分が慣れてないだけで、おかしかったのではないか?と。クアトロが実はシャアだったと見抜けないオレはアホなんじゃねーか?と、いざ次を考えたときに、売却したことへの後悔が頭をよぎったのです。

X-H1の買取価格がぐーんぐん下がるのを横目に「よし、買うならリベンジしかねーべ」と、いつもの悪いクセが出たのが最後の一手になりました。

(ところがHにしたところで官能性に関しては全く変わらず、自分がちっとも間違っていないことがわかりました、というオチがつくわけですがw)

 

多分、風景やスナップ、お花を中心に撮影していたら今頃X-H1を手放さなかったか、X-T3に乗り換えていたことでしょう。そしてX-T30やX-T100、X-A7、X100FといったXファミリーをぶら下げたカメラ女子(勝手な脳内妄想)と一緒にお写ん歩を楽しみながら「We are X!!」と叫び一体感を醸したに違いありません(?)。

ですが今、僕はSIGMAのSD Quattro Hとfpの2台持ちで孤高、いや単なる孤独のポートレート撮りとなっています。

 

…お友達なんていません。

 

でも、寂しくなんか、ないんだからねっ!

(実際被写体さんを別にすれば、写真は独りでも撮れますからね)

 

最後に。

供養?として、X-H1で撮ったポートレートを何枚か貼ります。

いいカメラだったよ、X-H1。

 

で、来年はH2出るのかな?

もぅシグマがねぇ…使いづらくて(笑)

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〇〇かぶり

前の記事で宣言した通り、ちょっと更新頻度上げました。

そんなに読まれてないのでひっじょーに気が楽です、自由に書けるw

ってな自虐ネタはさておき。

 

本題です。

タイトルの「かぶり」について。

まぁカメラのことしか書かないですからね〜。

「赤かぶり」とか「緑かぶり」のことかと思われるでしょうけど

さにあらず。

 

ではひとつ目のかぶり

「イルコかぶり」

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肘にレンズ先端を乗せる撮り方。

EOS 1D MkIIIとEF80-200 f2.8Lが重すぎて、劇場撮影の時によくやってました。

「イルコ持ち」とか言うこともあるんでしょ?

あれは2000年代後半だったので、始めたのは多分僕の方が絶対早いんだけど…まぁ何も証明する手立てはないし、最初にこれをみた時は「あー同じ奴がいるんだ」的な?感想でしかなかったのです…が。

 

その2

最近また彼と知らず知らずのうちにかぶりました。

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fpと105mmなんていう、サイズ的にアンバランスな組み合わせは誰もやらないと思ってたのに。

MC-21かましてるとこまで一緒なんて!(僕のはシグマSA→ライカSL)

夜のバックフラッシュが代名詞みたいになってる彼が、シャッター同調速度の極度に遅いfpを使うのはちょっと意外ですが、ここはその知名度にあやかって僕もYoutube投稿したら、「関連オススメ動画」になって少しはアクセス稼げるかしら?(そんな甘くねーよ)

 

ふたつ目のかぶり

「ゆうこすかぶり」

おっさんがナニとち狂ったこと言ってんだ!とツッコミを入れたあなた?

チッチッチ。

この動画を見てご覧よ?

www.youtube.com

ん?お前EOS M100使ってたかって?

んなことあるわけないじゃん、遊ぶには楽しいし安いけど買って使うほどでもないカメ…(以下自主規制)

ポイントはカメラではなく、「ストラップ」です。

本編の中で彼女が「ビックカメラで買った」と言っていますよね?

これ恐らくほぼ100%本当のことです(原資がどこから出ているかは別にしてw)。

だって、レンズにはちゃんとプロテクトフィルターがついてる。

この手のミラーレスはフィルターをつけるとレンズキャップとのツライチデザインピッタリ感がなくなるので、もしメーカー支給品ならフィルターはないはずです。

ところが、ビックカメラでレンズやカメラのレンズセットを買うと100%の確率でプロテクトフィルターの購入を勧められますから、「本当に買ったんだ」ということが推測できます。

まあそれはさておき。

そのM100に付いているストラップが、ビックカメラ限定、つまりビックでしか買えないプレミアムレザーストラップなのさ!

dc.watch.impress.co.jp

何を隠そう、僕は同タイプでレザーと真鍮リング両方の色までお揃いのを持ってますのよ。1/540の確率でかぶってるなんて、すごくないですか?

(実はカスタマイズすると手元に届くまで1ヶ月くらいかかるので、買う人は大体お店にあるタイプから選ぶなんて言えない…あ!)

 

そんなゆうこす氏。

今年の春に「SONY α7IIIを購入した」と呟かれていました。

なんと極端な宗旨替え!

さすがにM100のように「これすごいいいカメラなんで、周りに宣伝しまくって5台くらい配った」なんて言ったらウソくさすぎになってしまうので、今後の展開に期待です。

だって、少なくともPanasonic GH5とCanon EOS M100とSONY α7IIIが家にあるとしたら、もう立派なこちらのお仲間じゃないですか!!!(いやそれ以上だ、裏山杉)

まぁ実際はねー。

マニアでもなんでもなく、台数分以上の商魂がウヨウヨしてるのでしょうが、令和の日本で「夢を売る商人」は天使の顔をしている、ということでいいのでは?

 

さて最後、3つめのかぶりについて。

これは後述しますが自戒の意味も込めて

「知ったかぶり」

 

悪い例に出してごめんなさい

www.youtube.com

この方のフィルムカメラネタ動画は、視聴数と中身のバランスがどうにも。

わざわざツッコミどころをめっちゃ作っているので、その手を狙っての動画なのかと思ってしまいます。

まず出だしの「フィルムカメラを始めるのに必要なものはなんですか」とよく聞かれます、の答えが「フィルムカメラとフィルムです」って…、禅問答?

また「カメラは一台5000~10000円で買えます」って15~20万円近いCONTAX T3をフリフリしながら語るのも悪気がないならないで、あったらあったでどっちにしてもイヤらしいです。

比較に常に恣意的なものがあるのも問題で、フィルムカメラランニングコストを語る場面では「デジタルカメラを買えば10万20万する」というのですけど、いやいやフィルムカメラ同様、中古ならレンズ付きで10000円以下でも買えますってば。

他にも「カメラは店頭で買えなかったらネットもある」と言ってキタムラやレモン社のネットショップを出さずヤフオクやメルカリを出すとか、ISO感度で選べと言って「IRO200」「Ektar 100」と書いている(つまり数字はあるがISOとは書いていない)フィルムをアップにしたりとか、とにかく自由演技が激しいのです。

若くしてフィルムカメラ関連情報を発信する心意気や良し、とはいえ肝心の正確性の検証に対してあまり関心がないと見え、各回コメントでツッコミが入っているのにもかかわらず、12月時点のこの動画でもこんな調子なのですよね。

これは想像でしかないので間違っていたら申し訳ないですが「わかる人はわかってくれる」「細かいことを言ってくるのはマニアックなオタクだけ」という思考が自分の正義を疑わせることを邪魔しているのかもしれないですし、あるいは「オレ目線の情報なので、正確性と公平性を担保してない部分はあらかじめご承知を」なのかもしれません。

でもさ、そりゃないぜベイベー。

前出のゆうこす氏の動画には、そんな部分は1ミリ秒もないのですから。

「カメラの詳しいことはわからんが、実写した結果を出す」と言って、撮影中にシャッターを切り、美肌モードが通常より盛れていることを実証する。例えそれがメーカーの欲しい結果への誘導だったとしても、言葉の誤魔化しはないのが一目瞭然なのです。

またイルコ氏にしたって、カメラ比較の際には同じ焦点距離のレンズを使い、出来る限りのイコールコンディションで臨むはず。「デジタルとフィルムのポートレート撮り比べ」と言いつつデジタルが12-24mmと60mmレンズでLr調整、フィルムが90mmレンズでお店スキャンの撮って出し、なんていうウェーイ!的な比較は絶対しないでしょう。

 

で、だ。

僕も彼と多少の誤差はあるにせよ「知ったかぶり」被りを生じているのだ、という自覚を胸に…今後はこのブログを中心に、フィルム・デジタルを問わずカメラのことを出来る限り丁寧に、そしてラヴ&ピースをモットーに発信していくことにします。

今までほっときすぎましたからね、読者5名の皆様、本当に申し訳ない。

記事へのツッコミは歓迎、訂正やご批判は真摯に受け止め、修正内容も記事化して自分の浅学無知と恥を晒します。

 

もちろん、経験してきたことだけしか書けないので守備範囲は広くありませんし(例えばダイビングにおすすめのカメラ、と聞かれても答えられない等)、テクニックなどはポートレートに偏るかもしれません。

それでも、誰かにピンポイントで役立つようなブログになれば…ほら、チリツモで数年後にはアルファブロガーとなり広告収入と撮影料と印税とメーカーからの協賛金がガッポガッポと、ね????

 

なるわけない。

 

追記:

その4

 かぶってるっていうか…

カメラマンなら誰でもやってることじゃないかしら?

「流派」にされてもねえ。

 

チャンチャン♪

 

キミがフィルムに恋した刻、買うべきカメラの森に迷いこんだらそこには無限の可能性が広がっていた(ラノベ風長文タイトル)

またまたお久しぶりです。

ちょっと空き時間ができたら文章を書きたくなりました。

 

さて。

またしてもタイトルでふざけました。

本来はもっとかなり短くできます。

フィルムカメラを始めるのに、なぜフィルムではなくカメラ選びに迷うのか」

んーこれでも長い。

 

「最初に買うべきフィルムカメラ

そう、こんな感じ。

 

…本当はこんなドヤな「べき」なんて嫌なんですが、初心者ほど“強いお導き”に惹かれてしまうもの(女子の恋愛と似てるか?)らしいから、敢えて強めにアンチテーゼをカマしたいと思います。

 

では本題。

フィルムカメラはじめたい」

という話、まだよく聞きます(要出典…wikipediaみたい)。

ぶっちゃけTwitterでも結構見かけますので、出典がなくてもあまり上記に不同意な方はいないはず。

でね?

おじさんはこう思うわけ。

「フィルム写真をはじめたいの?」

それとも

「クラシックフィルムカメラを使いたいの?」

と。

両者は似て非なるものです。

 

ここからはアンケートを取ったわけでもないので想像でしかないですが、恐らく「はじめたい」と思ったきっかけは十中八九がネットで見かけた

「あんな色合いのステキな写真が撮りたい」

ではないか、と。

色合いと同様、味のあるボケや収差とか、またはコントラストが低くなってフレアも出つつハイキーなイメージの醸し出すふんわりした雰囲気とか、時には光線漏れのようなフィルム焼けや日付の写し込みさえ、何となく「良いもの」に感じたのだと推測します。

「フィルム写真」の作例にはそういうものが実際多いことから、この推測も外してはいないでしょう。

ではなぜ。

そういうイメージが撮りたいのに、肝心のカメラ選びでわざわざPEN EEだのPENTAX SPだのと、操作の難易度が上がるようなクラシックカメラを買うのでしょう?

そこが僕には疑問です。

あ、もう一方の「クラシックなフィルムカメラを使いたい」という動機ならばまだ納得できる部分はありますよ?それでも「最初からそれ?」と首を傾げますが。

 

カメラの名誉のためにフォローしておきますと、具体名を挙げたPEN EEやPENTAX SPは本当によく売れたカメラですから、悪いカメラなはずはありません。

じゃあなぜ疑問に思うのか。

答えは簡単、クラシック=古いからです。

ちょっと現代の基準で考えてみてください?

露出計がダメになってるか、動いていてもアテにならないデジカメなんて、みなさん買いますか?

固定焦点でシャッタースピードが1/60しかないデジカメを買いますか?

電池室が腐ってたり、そもそもそこに入れる電池がもう世の中にないのでアダプターをつけなきゃならない、絞り込み測光しかなくピントと露出を同時に合わせるのは絶望的というデジカメを買いますか?

海は死にますか?山は死にますか?(あ、あれ?)

PEN EEもPENTAX SPも、今となっては不便極まりないのです。

それでも、このところのフィルムカメラブームが来る前だったら、この2機種はそれこそ完動品を数千円で購入できていたので「お手頃入門カメラ」つまり、いつ手を引いてもいいライトユーザーにもある程度は推奨できましたが、今ではそれぞれ少なくとも一人の諭吉さんとお別れしなければなりません。

だったらさー、

Canon EOS55でよくね?

Nikon μでよくね?

PENTAX MZ-3なんかすごくよくね?

これらAF一眼レフはレンズ込みで数千円、プラスチック製で軽量な上に操作も簡単、それでいてファインダーはデジタル一眼より広くて見やすいのです。

一眼は難しそうっていうなら、オートボーイエスピオもetc…選び放題。

 

それなのに古いカメラを買ってしまう理由は主に

SNSでのミスリード」にある、と僕は考えています。

それも、いわゆるニコ爺などと揶揄されるような「○○信者」ではなく、若年の「ここ数年フィルムカメラ愛用してます」的なブロガーの一見お洒落なアプローチの方が、より危険で質が悪いように感じます。

兆候はCONTAX T2やT3、Aria、G2が高騰した時からすでにありました。

一眼レフはボディとレンズのセットで撮るもの。にもかかわらず、Ariaだけが10万円近い価格に跳ね上がり、それ以上の性能を持つ(しかも重くない)RXが1万円といういびつな市場は、ツァイス信者でも中国人バイヤーでもなく「あの人がAriaで撮った写真がステキ」という写真SNSで醸成された、なんとなくで形のない「雰囲気」が作り出したものです。

Ariaじゃなきゃ写せない世界なんてないのに…。

 

それを経て、今。

もはやT2やT3は一般人がおいそれと買えなくなりました。

AriaやG2は中古市場に出る個体すら希少化しました。それなのにヤフオクやメルカリといったCtoCマーケットにはじゃんじゃん出てきます。完動品かどうか分からずノーリターン、うっかり手も出せないグレーな状況に置かれたこれらもやっぱり買えません。

かくしてCONTAXは焼け野原になり、安くてエモい写りを求めてタクマーレンズが注目されはじめ、バケペンが、そしてSPが、いつか来た道へ…。

この流れはフィルムに止まらずなぜか逆流をしだして、α7IIIのような高性能高速AFのデジカメに、わざわざマウントアダプターをつけてタクマーや同じM42マウントの旧ソ連製レンズ(例えばジュピターやインダスター)をつけ、3000万画素の無駄使いをすることまでが流行り出す始末。

 

だからさ。

写真フィルムの写りが好きなら、まずフィルムを選ぼ?

選択肢はまだまだたくさんある、フジ業務用だけでしか撮らないのは悲しすぎるし、期限切れフィルムは常用しない方がいい。

レンズだって、よっぽど新しいか高級でなければAFレンズでもフレア、ゴースト、コントラスト低下は起きるってば。

安くてお財布に優しいAF一眼レフにこそAFとAEがついてて、露出を気にせず構図に専念できる、すなわち写真の出来栄えも良くなるから!

それと「おすすめフィルムカメラ」を探す手がかりが欲しいなら、SNSの情報を流し込まれたりフォトウォークで洗脳される前に、I.C.S加盟の中古カメラ屋さんに聞いてみ?丁寧に教えてくれるからね。

 

というお話。

悪いこと言わないから、フィルム写真を始めるならこの辺ちょっと耳を貸してくださると嬉しい。

ちなみに僕はCONTAXのプラ外装(が、大部分)であるAXを愛用してます。

ただ、このブログでも散々「いいよー」って書いてるのに価格高騰の気配なし。

僕の影響力なんて…。

あ〜い、とぅいまてぇ〜ん!

ネットの世界は実に勉強になります。

 

皆さんのカメラや撮影に関するご意見を目にするたび、僕の未熟さを反省することしきりで、撮影スタイルや、機材を見返しては、日々参考にしています。

 

ソースは敢えて明かしませんが、こないだも

「ライカを使えないカメラマンは欧州では三流扱い」

との記事を目にし、幾多のライカ使いによる写真の歴史が紡がれてきたヨーロッパの厳しさを知り、自分の至らなさをも痛感しました。

僕なんぞスタートラインに着く前に、まずライカが買えないのですから!

 

また最近

「RAWであとからなんとかなる前提で撮るカメラマンはどうかと思う」

という個人的な思いをお書きになっていた方もいました。

自らを省みて恥じ入るばかりです。

なけなしのお金をモデルのギャラとスタジオ費に当て、限られた時間内で撮っているためか「ピッチリ露出を合わせたり、最適なピクチャースタイルで撮るなんて無理ゲー」と端から決め込み「あ、これ後でPhotoshop使って仕上げるね」などと平気で言っていたような気がしてなりません。

覚悟のなさを反省…。

 

そういえば、定番のご意見として

「イケメンの方がいい写真を撮れる」

もよく目にしますね。

もはや競争前から勝負ついてるのか…だからうまくならない。

そう考えると全く同感です!僕はお世辞にもイケてません(汗)

ベースが問題外なら無理して着飾るより、最低限の清潔感は確保しておくにしても、モデルさんのためにちょっとでも投資したい、と思っていたのが全く無駄だったとは…もしや撮影でお会いするモデルさんを最初の10秒でがっかりさせ続けているのではないか?と、自作を見返す日が少なくありません。

ところが、それが憂いをたたえ儚さを秘めた表情なのか、「チェっ、こいつイケてねえオヤジだな」と落胆している表情なのか、未熟ゆえに判断できないのです…。

おそらく後者なのでしょう、いやはやなんとも。

花ざかりの君たちへ ?イケメン♂パラダイス? DVD-BOX(前編)

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また、これもよく見かける

「被写体をエロい目で見るな」

というご意見には、毎回毎回同調コメントも多数寄せられ、相当数の方が腹に据えかねられているご様子。

ああ、本当にごめんなさい、僕は全く罪深いです。

エロスやタナトスがそこはかなく漂う作品を「芸術」と勘違いし、せわしなく撮影しながらもどこかに「ほんのり隠されたいかがわしさや死の匂い」を写真に込められたらと、たまに意識をわざとそちらへ傾けたりしていたのですが…単なる邪念、セクハラでしかなかったのですね。

 

外見も内面も否定され、しょぼくれていると更に

「ツァイスレンズは趣味で蘊蓄垂れるオヤジのもの」

というご意見までが目に飛び込む始末。

アイタタタタ…胸も耳も痛い。

今のデジタルカリカリレンズにない「まろ味」に魅了されるあまり、僕はすっかり実態に乏しいヤシコンツァイス神話の虜になっていました。

バカだな。

 

そして更に

単焦点レンズの方がいい写真がとれる」

と言い切られてしまうと、もうどうしていいやら…。

フジ純正レンズは高倍率ズームしか持っていないのです(泣)

人物に、お花に、スナップにと重宝して使っていた我が身の愚かさがどうにも許せません。

なぜ「広角・標準・中望遠・望遠・マクロ」と単焦点で揃えておかなかったのか…いや、便利な生活に慣れきった現代人ゆえの生来の不精が「いい写真」を撮る唯一の道すら閉ざしていたとは。

 

トドメの一撃が

「機材はやはり高級な方がいい、金はかけるべき」

「高い機材に頼るなどもってのほか、安い機材で撮れてこそ」

という両極端のご意見。

…わーーー。

どっちでもない僕はどうしたらいいのでしょう!

もう、この言葉で締めくくるしかありません。

 

「あ〜い、とぅいまてぇ〜ん!」

で・す・よ。

フィルム写真ブームなのになぜ白黒は流行らないのか?の極私的見解

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デジカメで撮ったモノクロ写真

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モノクロフィルム写真


先に言い訳しておきます。

「日本では」

をタイトルの前につけてください。

 

Kentmere 400 白黒フィルム 35mm 36枚撮り(5本セット)

Kentmere 400 白黒フィルム 35mm 36枚撮り(5本セット)

 
ILFORD 白黒フィルム HP5 PLUS400 35mm 36枚撮り 1574577

ILFORD 白黒フィルム HP5 PLUS400 35mm 36枚撮り 1574577

 

Kentmere、Illuford、Kodak、Rollei、Seagull等、ヨーロッパ・アメリカ・中国などではモノクロフィルム環境が健在です。

 

ところが日本ではすでに製造もしていないし、好奇心旺盛なカメラ女子にもモノクロブームの波は今だに起こらないようです。

なぜか?

「坊やだからさ」

第12話 ジオンの脅威

第12話 ジオンの脅威

 

…いつもガンダムフレーズに流れる悪い癖をお許しください。

坊やだから、な訳がない。

では改めて、なぜか?

僕はこれに対し3つの極私的な仮説を立てました。

以下約数分で読み終わりますので、お暇な方はお目通しください。

 

1. 時間と手間がかかるから

フィルムカメラで写真を撮るのは元々時間も手間も許容すること、のはずですが、おそらくモノクロフィルム現像はその限界点を超えてしまうのだと思われます。

お店にパトローネを出したら1時間後にはスキャンデータになって写真がスマホに…はまず絶対届きません。逆に、場合によっては1週間以上の納期を言われたりします。すると現像から上がる頃にはもう、撮影時の興奮と手応えも消え失せ「あれ?何撮ったっけ?」となりかねない。

いや、自家現像があるじゃないか!と思ったあなた

あまーーーーーーーい!!

ダークバッグに両手突っ込んで、ピッカーでフィルム引き出すだけでリタイヤ続出、リールに巻いてタンクに入れたら温度管理しつつ現像液→定着液→停止液→洗浄→乾燥→カット。と、この工程をすんなり受け入れられる人はそうそういないのが現実です。

 

2. 難しい(と思われている)から

1にも関わってくることですが、モノクロ写真の情報を調べると難しい用語が続出します。わかればなんということはないものの、サッカーの「オフサイドって何?」と一緒で、難しいルールや用語は壁を高くします。

「バライタって何?」「パンクロって何?」

えーと…フォト検1級の僕ですら、初心者に完全理解できるように説明できるか自信がありません。

腹痛とパンクロックならなんとか。

 

3. カラーネガとの違いに馴染めないから

最大の要因ではないか?と思うのがここです。

屋外で、ある程度高いISO感度のフィルムを遅いシャッター速度で撮影する…要は「写ルンです」で撮ると、レンズ性能も相まってハイキーで霞んだふんわり写真になります。

 これがウケてフィルムカメラブームに移行したのですから、カメラを使うときも当然その撮影感覚のままです。

今のデジカメと違い、古いカメラは最高SSが1/1000も出ればいい方ですが、背景をぼかしたいこともあって絞りは開放から動かさない、てか動かせない。

そうするとISO400で晴れ間に撮ると何でも白く飛んで…となるはず?いいえ、最近のカラーネガはそれでも粘ってくれちゃう。ふんわり白い中にちゃんと人や花が写って、まるでスマホアプリで加工したかのよう。

ヤバいエモいナウい(一部昭和が紛れ込んだことをお詫びします)映え写真の出来上がり、からのブーム。

 

え?これがモノクロとどう結びつくかって?

やだなあ、メイドさんだよメイドさん

(お帰りなさいませごしゅじ以下略)

 

あ、間違った。

「明度差」。

 

カラーであれば色情報が残っているから、明度の差つまりコントラストが低くても画として成立するけれど、モノクロになるとそれがなくなるため、異様に白くて眠い写真になってしまう。その対策でコントラストを立てる方法を知らないから、モノクロフィルムを使いたがらなくなるんじゃないか…という、以上が僕の仮説。

 

かなりドンピシャな気がするけど

「だから何?」

なので、読者数の全くもって少ないこのブログでだけ発表するね笑

みんなには内緒だよ?

 

ちなみに、前もちょっと触れましたが。

モノクロ写真復権の救世主がいるとしたら、こいつだと思ってます。

イルフォード XP2 スーパー 135 36枚撮り

イルフォード XP2 スーパー 135 36枚撮り

 

カラーネガと同じC-41現像。

ノー、モー、クラ〜イっ♫

何かが微妙に違いますね失礼しました。

これなら1時間で結果がわかってスマホにも転送可能。

しかもシャープネスも文句ないレベル。

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そうそう、これね

まだ使ったことのないお友達は、騙されたと思って騙されてください。

 

ではまた。