FUJIFILM X-H1を3ヶ月使いました
予告の通り、使用レポです。
欠点から書き出しちゃいますか。
・APS-Cフォーマットであること
「それを言っちゃあおしめぇよ」ですね、全否定ですから。
僕はこの機種の前までα7sを使っていまして。
フルサイズ1200万画素で画素ピッチが大きいため、RAWを弄ったときの「まだ色残ってるのかよ!」的な驚きは他のカメラでは味わえないものでした。
それに比べたら、画像を拡大した時や現像時の残念感は多少あります。
画素ピッチは案外、拡大時の画質に大きく影響するものです。
またセンサーが狭いことによって、F1.1とかF1.4のレンズをつけた時のボケ感も正直かなり、なくなります。
・操作系(軍艦部がかっこいいが見掛け倒し)
シャッターの前後ダイヤル、軍艦部ダイヤル、そしてレンズ根元の絞りと、ありとあらゆるところに操作部の重複があってややこしいです。
僕の場合、フォーカスポイントの移動にタッチ液晶を使ってしまうのでジョイスティックも不要になってまして、「操作の自由度が大きい」といえば聞こえはいいけど実際、メーカーもユーザーの意見に振り回されて「ええい!じゃあ右にも左にもつけてやるぜ、これで文句ねえだろ」的な迷いを感じます。
EOSを見習うべし。
いい意味でも悪い意味でも、一般ユーザーの声には耳を傾けないから(笑)
・バッテリー
ソニーでこれ以上を経験済みなので驚くほどではないのですが、この機種も燃費が悪く(バッテリー容量の問題か)ふと気づくとカラータイマーが赤になっています。
僕は縦位置ブースターグリップを常用しているため、実際に切れたことはないものの、一般的な使用であってもバッテリーの2個持ちはマストです。
・せっかくのダイナミックレンジ拡大が…
DR400、まだ使ったことがありません。
ISO感度を上げないと使えない機能だからです。
僕の使い方は特殊なのでそんなに声高に欠点とは言えないかもですが、ストロボ使用時に飛び・潰れをなんとかしたいと思っても、ISO1600に設定したらそもそもストロボ使えないじゃん、みたいなことになっております。
ベースISOが低ければ解決しそうなのですが…ISO200スタートはデジカメとしてごく一般的なので、そこを責めてもなあ。
・付属ストロボ
貧弱だなあ…キャッチライトにはいいかもですが。
まだEOS MとかNikon1のストロボの方がましだったような。
また、ヒンジがちょっと浮き上がっても発光するので、つけっぱなしにしたいと思いつつ外してしまい、あとで後悔みたいな経験がありました。
それと、これがまたフラッグシップらしくないというか…チャージ時間が長いんですわ(笑)。ここの部分だけエントリー機レベルなの、なんとかして!
・背面液晶
すっごくいいんですよ、このカメラのEVF。
で、ちょっと外してライブビューで撮ろうとすると「ん?」ってなる。
ヘビーに使っているとおそらくみなさん、しまいには一眼レフスタイルでしか撮らなくなると思います。
EVFがすごくいい代償として、背面液晶がなんとなく落ちて見えるというジレンマ。
・現状のフィルムシミュレーション
「何を馬鹿な!」は承知の上で書きます。
ASTIA、Velvia、PROVIA、ACROS、ETERNA…何のこっちゃ?って人、正直富士フイルムデジタルカメラユーザーの半数以上じゃないですか?使ったことないんですよ、フィルムなんて。しかも厳密に言えばフィルムの色そのままでもない。
つまりフィルム派とデジタル派、どっちの需要も満たしてないんじゃないか…看板機能なのは百も承知で、あえて言いますけど。
なのでフィルム名よりも色調の方をよくわかるようにして欲しいのと、これのせいで?エフェクトモードがないため「銀残し」などを再現しようとすると案外手こずるのがフジのカメラ、ここはUIなどの改良で雰囲気を残しつつ変えていって欲しいなあ。
・動画、意識してますか?
形がクラシックカメラすぎて、動画撮影の際には横に張り出した吊り環通し金具などが気になるところです。
・その他
AFもグイグイくる感じはしないですし、電源ON/OFFでもたつく場面も時々あります。
価格の割には、例えば質感等でX-T2と比べて特に「すげー!」となる部分が少ない(特に撮った写真に関して)ですから、フジの写真画質を味わうための選択肢であればX-E3やX-T20といい単焦点レンズとの組み合わせの方が幸せでしょう。
あと、Wi-Fiアプリ…こなれてないっていうか、SDにデータがいっぱい入ってる時に接続すると写真表示がタラタラしすぎとか、そういう細かい注文もあります。
と、ここまで粗を書きました、が。
だったら僕の場合、買取値が下がらないうちに売ってしまうわけで。
まだ持っている理由、つまりこのカメラのいいところを次回書きます。
お楽しみに。