中一じっだ〜い♪
タイトルが「なんのこっちゃ?」な若者よ
旺文社から昔「中一時代」という名の学習雑誌が発売されていたのじゃ。
これを見るが良い
見たらますます「なんのこっちゃ?」ですね。
特に126カメラとか。
ところが。
そんな「中一時代」が全盛だった昭和50年代後半に全力少年だった僕を
「萌えさせる」
ネーミングのレンズメーカーが太陽の没する国にあると云う。
(聖徳太子か)
その名も「中一光学」!!
…また前置きが長い。
実は中一光学のSpeedMaster 85mm F1.2(GXマウント)を買いまして、撮ってみたインプレッションを書きたかっただけなんですが。
前置きを長くした分、結論を先に書くね。
「少なくともフジG系で使うと、粗が見えすぎる」
以下、僕の感想を書きます。
1.操作系
絞り環がレンズの前(先端でもない微妙な位置)側にあって今までにないタイプなので、ファインダーを覗いていると左手が絞りを探してしまいます。
またその絞りはノンクリックタイプ、かつボディに連動もしないので、F値が直感ではわかりません。
逆に焦点距離を伝える接点はついているのでExifに「85mm」と記録されますが、ボディ内手ブレ補正のないカメラなので意味なし。
手に馴染まない操作系に加え、オールドレンズで撮る時と同様に、まず絞り開放でピンを合わせ、そこから好みの値まで絞って…最後にシャッターを押すまでの時間がもどかしく、赤ちゃんやペットを撮ろうと思うと相当に苦労しそう。
フィルター径はφ77と一般的ですが、キャップにしか書いていない不親切笑
僕は中古で買ったので実物を見てなくてなんとも言えないですが、購入時に「専用フード」があるらしいのに(焦点工房WEBサイトより)、商品写真に一枚も装着時のそれがない不思議。
きっとセットで撮ったらブサイクなのよ。
とまあ散々なのですが、質感は悪くないんだ…。
持った手触り、ピントリングのトルク感、この辺はよくできてる。
極端なのだよね、スピードマスターくんは。
2. 写り
あえて言おう「これはフルサイズ用レンズ」であると!(C.V. 銀河万丈)
どう見たって中判のイメージサークルじゃない。
なのでフジG用を開放付近で使うと、四隅がケラれ気味になります。これはもう「周辺減光」ってレベルではありません。
解像も中心とは大きく異なってにじむわゆがむわバラけるわ。
じゃあ全然使えないか?
っていうと、そうでもない。
浅いピント面は、フジのEVFがちゃんと拾ってくれますし、常識的なF値(4.0くらい)からなら「トンネル効果」って言い張れるくらいには減光も抑えられてきます。
中心部の解像感はなかなかだし「純正の数分の一のお値段」って考えると、我慢はできちゃう…そんな写り。
総じてピーキーで、時々は面白い写りもするけど、常用すると失敗写真だけが溜まっていく。
みたいな?
てかさ。
イル◯さんやHASE◯(最後が丸じゃ伏せ字になってないじゃん笑)さんがこのレンズを褒めてる記事(動画)を見るんだけど、タイアップを鵜呑みにしないほうがいいよみんな。
彼らが「超絶うまいプロだから使いこなせる」という意見に一万歩譲って頷けたとしても、撮影会メインの休日ポトレカメラマンにこれはちょっとススメられないわ。
「スピードマスター」ではあっても、実写するまでの準備時間がかかりすぎる。
じゃあなぜ、僕がこいつを売り払わないか。
理由は簡単。
純正80mmも、コンタ645用80mmもめっちゃ高くて買えないから。
50~60mm域のレンズはないと困る。
F値抑えていいから、富士フイルムでこの焦点域の安いレンズ作らないかしら?
で、最後にまとめ。
もし、このレンズで「お!」って作品が撮りたいなら
・何よりまず、時間に余裕があること
・後ろボケを整理できる場所であること
・逆光には細心の注意を払うこと
・ちょっとは絞ること
は、最低限必要と個人的に思いました。
んーそれにしても。
fp Lの時にもTwitterに書いたのだけれど、イ◯コ氏のいう「欠点」は別に欠点でもなんでもないんだよな。
fp Lのメカシャッターがない
SPEEDMASTERがMFレンズ
は、どっちも「あえて」でしょ。
あざとさのせいで、なんというか色の濃い商業イメージがついてるようにも思うんだけど、多分きっとソレは、僕が歳をとりすぎて斜めからしかモノを見られなくなったせいなのでしょう。
あの純粋だった「中一時代」
SPEEDMASTERを使って思い出すことにしょっと。
お後がよろしいようで。
Model : 伊倉エリナさん