カメラはラヴ&ピース!で2022

カメラ博愛主義、レンズ開放主義のブログ

Marionette

 

今日は最初から本題です。

 

突然ですが、なんで単焦点レンズを最初に買おうとするとき、カメラユーザーがこぞって「50mm」(と50mm相当)を勧めてくるのでしょう?

 

なんかおかしくない?

と感じる僕が10数年前、自分で買った初めての単焦点は忘れもしない「EF 85mm F1.8 USM」でした。

 タムロンの28-75mm F2.8を先に買ったので焦点被りを嫌ったのと、当時から撮影目的がポートレートだったからです。

でもそんな風に考える人間は少数派なんですよね。

ポートレートやりたい」って人にも「風景撮りたい」って人にも無条件に「50mm」を勧めてくる日本人の、何と多いことか。

なんで?(チコちゃん風)

 

ではここで一曲、BOφWYの「Marionette」

Marionette

Marionette

 

 色褪せないですよね、80年代とは思えない。

 

それでね、この曲の歌詞の中に

「疑うことをいつからやめたのさ」

「セオリー通りじゃoh! No no!、とてもたまらないぜ」

というフレーズがあるのですけど

「最初は50mm」神話もまたそうなんじゃないでしょうか。

本当は撮りたいもので焦点距離を決めるべきなのに、つまらん常識がそれを阻んでいる。

 

例えばよく云われる「人の視野角に近い」ってやつ。

これを僕は信用していません。

片目で見れば確かにそうかもしれないけど、両目で見ると視野の広い人はもっと広角に把握できます。50mmの視野角は実際かなり狭めだからこそ被写体を切り取れる、と感じないでしょうか?

また「撒き餌」と呼ばれる、お求めやすい価格のレンズが多いのも50mm推奨理由のひとつですが、キットズームのプラマウントがちょっとな…と不満に思い始めた脱・初心者に、さらにチープな作りのレンズを増やさせるのもどうなんでしょう。

 

何より標準ズームレンズ付のレンズ交換式カメラを買った場合、50mmはそのズームの画角範囲内にあるわけです。Nikon 1ならともかくフルサイズやAPS-Cのセンサーなら、F値が4~5.6の範囲でも十分な背景ぼかしはできるわけで(逆に背景に何が写っているかわからなくなるほど大きくボケると、背景処理のテクニックが身に付かなくなる)、あえて撮影途中に50mmとチェンジするか?といえば、それもなかなか怪しくないでしょうか。

 

そんな僕の思いに世の中もようやく追いついてきたようで(おい!)、最近は50mmではない単焦点レンズキットも出てきています。その嚆矢はOLYMPUS PEN E-P1がデビューした時から続いたPENの17mmキット。スナップに特化した潔いキットで、見た目の良さもなかなかでした。

 最近ではSIGMA fpの45mmキットもそうです。5mm広いだけでスナップシューターとしての可能性がかなり広がります。

 だから、もしこのブログを読んだカメラ初心者がいたら(いねえよな…自虐)50mmを勧められても「本当に自分に合っているか」をちゃんと立ち止まって考えるようにしてください。

家電量販店は少々怪しいですが、ちゃんとした大型カメラ店や、老舗の中古カメラ店ならば、撮りたい対象に応じた的確なレンズチョイスをしてくれます。

 

あ!もちろん「50mmを買うな」ってわけじゃないですからね?

汎用性の高さと手軽さ、カメラボディとのサイズバランスは50mmの特長。

それ一本で写真集作った人もいるくらいです。

エリカ様の元ダンですね。

 

せっかくレンズラインナップがある程度揃っているミラーレスや一眼レフを買ったのなら、そこは活かそうよ!というのが趣旨でして、決して50mmの価値を認めないわけではないですよ、念のため。

 

ところでさ。

また喧嘩売るみたいで申し訳ないのですけど、レンズ交換式だと一往に50mmを勧めてくるクセに、「フィルムコンパクトカメラのオススメ」になると途端にCONTAX T2とかGR推しになるのも疑問なんですよ。

T2は38mmF2.8で最短1m、GRなんて28mmでしょ?…もうユーザーバリバリ限定カメラでしょうに。

T2といいGRといい、何万円も出していわれるままに買ったら寄れなかったなんて、後で泣くね僕なら。ズームのプラカメのほうが「フィルムっぽい写り」を楽しめるかもしれないじゃない?特にフィルムカメラについては、いかに歪な情報が蔓延している証拠なんじゃないかと思うのです、特に日本はね。

海外だとこういう動画もあります。

www.youtube.com

安いカメラで撮るのがいい、というのではないですよ?(この動画でもそんなことは言ってない)時々そういう意見をみかけますが、逆マウントもカッコ悪いってば。

「高いカメラとレンズを買ってロクな写真も撮れないくせに」なんて言ってる人、じゃあ写ルンですF-15が翼端渦を引いて飛んでる迫力の写真を撮ってみなはれ。できんでしょ?

EOS Kissのダブルズームでもいいけど、めっちゃハズレ出しまくるよ?

機材はTPOに合わせて用意すればいいし、人は人、自分は自分。

 

というわけで結論:

Twitterに「カメラ買いたいけどどんなのがいい?」と漠然と聞くのはやめましょう。

大量の不要な情報がきます。

また、カメラ屋さんは買わなくてもちゃんと教えてくます。

ただし店員の長時間拘束はお店と他のお客さん、どちらの得にもならないのでやめてね。

以上。

 

気分のままに踊りな〜♪

趣味なんだからさ。