We are X!!!…だった日々
完全な事後報告です。
FUJIFILM X-H1、9月に売っちゃいました。
替わりに買ったのがSIGMA SD Quattro H。
このカメラ、何気にグッドデザイン賞を受賞しているのですが、スイッチ類の配置がとてもGoodとは言えません。一眼レフのSD14/15/SD1 Merrillを使っていた僕にはQ/S呼び出しボタンがシャッターボタン脇にあるのがとても不便です。
EVFだって微妙に光軸からズレてるいるし(ホットシューを優先したのでしょう)、上部に膨らんでいるのに固定式でチルトしません。デカくて重いのとは反比例で、小さなグリップは小指部分が余るし。
この本体とPG-41とEF-630とレンズを合わせた重さ、開発者のみなさんはどう思ったのでしょうw。
まぁ100歩譲って開発側は「画質のため」で自らを納得させたのかも?ですが、グッドデザイン賞の選考の際に「手持ちカメラとしての最適解」から大きく逸脱していることに何故選考者が気付かなかったのか、よくわからんのです。
このカメラのことは別記事に書くのでこれくらいにして。
X-H1と過ごした日々は、それはそれは幸せでした。
フェザータッチのシャッター、ピントの山がよく見えるEVF、単玉を使っても手振れ補正がちゃんと効く。手入力にはなるけれどマウントアダプター経由のオールドレンズに対してもです。
常用レンズはこれ。
高倍率なのにどの焦点距離でも変な描写はなく、望遠端でポートレートにもよく使っていました。
フィルムシミュレーションの色合いもよく、SDダブルスロットも超安心。
4K24Pで撮るシネマのような動画も良かった。
カメラとしての性能には何の不満もなかったのですが、入手から1年半で売却した理由は以下の3点からです(1が70%、2が20%、3が10%くらいの割合と思ってください)。
1. 買取価格の著しい下落
これはカメラのせいというより、完全にメーカーに翻弄されましたね。
X-H1の発売後すぐに、高速AFをウリにしたX-T3を発売するのですから!
ボディ内手ぶれ補正はないものの、小さくて軽くて処理速度も速いT3に比べると、相対的に魅力が色褪せたH1は価格がどんどん下落し、今では中古だと10万前後で購入が可能です。2020年まで所持してSIGMAのフルサイズFoveon登場と共に乗り換え…などと当初の予定通りのんびり構えていたら、頭金にもならないのでは?との思いが決め手の一つになりました。
価格.comより、発売時〜現時点での売価グラフを引用しました。
もう、この下がりっぷりったら。
2. APS-C
まず念のため。僕はAPS-Cセンサーサイズのカメラを否定もしませんし、画質云々で言えば感覚的には昔のフルサイズなんかよりもずっと良いくらいです。
ただ、撮影スタイルが室内のポートレートにシフトすることで、焦点距離の長いレンズが使いにくくなってきてしまった…そこで富士フイルムイメージングスクエアでレンズをレンタルするなどして18mm(28mm相当)、23mm(35mm相当)、35mm(50mm相当)を使ってみたものの、やっぱり18mmは18mmなのです(何言ってんだw)。
自分の技量の未熟さをレンズに転嫁しているかもしれないのを覚悟で書くと、広角レンズで全身を収めると「頭と足先が引っ張られる」という悩みをついに解消できないままでした。ライトルームで補正もしてみましたが、それはそれでせっかく入れた背景が切れたり、直線が歪んだりします。
また「神レンズ」と名高い56mmAPD付のボケには流石に感心したものの、56mmなのに最短撮影距離が70cm(ピントを確実に合わせるにはもうちょっと離れて撮ります)とレンジファインダー並に寄れないのもじれったく、これらの要因がちょっとしたストレスとして徐々に溜まっていきました。
使ってみたレンズたち。
こんな感じで、フジの単焦点は結構バリエーションに富んで味のあるもの揃いなんですがね。
3. 再挑戦
実はSD Quattroを少しの間持っていました、Hじゃない方を。
こっちね。
も〜ぅめちゃくちゃ使いづらかった!SD1 Merrillの方が100倍よかった!
シャッター音一つとっても、メリちゃんとは天と地ほどの開きがある!
出てくる画も期待したほどじゃなかったし!!
何よりEVFが酷すぎる。10年前か?AFでピント合わないのにマニュアルでも合わせられない。
と、すぐに手放したのですが…いや、待てよ。
数回しか撮らずその評価を下すのは、本当は自分が慣れてないだけで、おかしかったのではないか?と。クアトロが実はシャアだったと見抜けないオレはアホなんじゃねーか?と、いざ次を考えたときに、売却したことへの後悔が頭をよぎったのです。
X-H1の買取価格がぐーんぐん下がるのを横目に「よし、買うならリベンジしかねーべ」と、いつもの悪いクセが出たのが最後の一手になりました。
(ところがHにしたところで官能性に関しては全く変わらず、自分がちっとも間違っていないことがわかりました、というオチがつくわけですがw)
多分、風景やスナップ、お花を中心に撮影していたら今頃X-H1を手放さなかったか、X-T3に乗り換えていたことでしょう。そしてX-T30やX-T100、X-A7、X100FといったXファミリーをぶら下げたカメラ女子(勝手な脳内妄想)と一緒にお写ん歩を楽しみながら「We are X!!」と叫び一体感を醸したに違いありません(?)。
ですが今、僕はSIGMAのSD Quattro Hとfpの2台持ちで孤高、いや単なる孤独のポートレート撮りとなっています。
…お友達なんていません。
でも、寂しくなんか、ないんだからねっ!
(実際被写体さんを別にすれば、写真は独りでも撮れますからね)
最後に。
供養?として、X-H1で撮ったポートレートを何枚か貼ります。
いいカメラだったよ、X-H1。
で、来年はH2出るのかな?
もぅシグマがねぇ…使いづらくて(笑)