青年の主張
埼玉県 ド田舎代表 p85f14さんの主張
私は小さい頃、体の弱い子でした
いわゆる「虚弱体質」
行事の前に必ず熱を出し
病院へ行く途中、工場見学に行く同級生達とすれ違う有様
転校してからは一層友達もなく
集団登校の往復でランドセルを蹴られる
「いじめられっ子」
そんな自分が大人になって出会ったのが
「カメラ」
写真を撮り始めて1週間後
みるみる血行は良くなり
便秘肩こり生理痛がぴたりと止まって
それまで女性に声をかけるなんてできなかった私も
積極的になって人気声優のポトレまで撮れるようになり
今月は念願のミス日本を撮れた!
これも全て、カメラのお陰なわけだ!
あ、これ。
本当のことも混ぜてますが
とんねるずの曲「青年の主張」の歌詞パロディです。
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(現代の流通に乗せられないのか笑、楽天でもAmazonでもシングルの販売はなかったのでYouTubeだけ貼ります)
秋元康大先生の若かりし頃、とんねるずとの最凶タッグの過激ぶりを窺い知ることのできる一曲です。
今見るとただうるさくてウゼぇだけですが、これが「バブル前夜」ってやつ。
さてここからが本題。
なんで写真関係の個人の主張って、プロでも(ってかプロの方が)うるさくてウザいんですかね?
とりあえずカメラ・写真関係のオピニオンは地雷だらけ(天井に唾 笑)。
例えば
ワタナベさんは川島小鳥さんや梅佳代さんや浅田政志さん、そして大御所の荒木経惟さんなど人物系の写真家がフィルム撮影をしていて、それに憧れる初心者も多くいるのにそれを「ノスタルジー」とお切り捨てになる。
ほなら石井正則さんが8×10でお撮りになっているハンセン病元患者療養所の写真もノスタルジーでおまっか?
フォーマット語り(する奴ってことだよな)は苦手といいながら矛盾やん。
それと。
フィルム業界は「撮るな」などと言っていません(何度ブログに書いたか)。
特定のフィルムが消えたのは需要の消滅によるものです。
ピールアパートタイプのフィルムや4×5のインスタントはプレビューとして需要がありましたが、プロの作品に使われることはそもそも極めて稀で、デジタルバックのテザー撮影が登場して需要が消えたのです。売れてるのに突如終売にしたわけじゃない。
さらに言えば、645を超えるラージフォーマットサイズではまだフィルムが活躍しています。
デジタルという「失敗を許容し再チャレンジが容易な」カメラで撮ることをプロの道具として奨めるのは決して悪くないのに、自分が踏み入れていないかもしくは過去に切り捨てた世界を「不要」としか見なさず冒頭から喧嘩腰、上から目線かつツッコミどころ満載ってもう
ナニコイテンノコノオッサン
…あ、宇宙から謎のメッセージが。
次の例
写真も言葉も考え方も自由でよくね?
— shinya takahashi (@_st_1972) 2021年4月15日
大事なのは自分に嘘ついてないか。他人に振り回されてないか?だよね?あの人は影響力あるからではなく自分自身が自分に対して良い影響力を持つのがなにより重要ってこと。イライラしたり誰かに文句言ってる人は自分に自信がなく環境を他人のせいにするのだろう。 pic.twitter.com/t8xEYTCGiN
takahashiさんは冒頭に「言葉も考え方も自由で良くね」と書きながら「誰かに文句言ってる人の自由」は否定していらっしゃる。僅か200字の表現で矛盾を起こせる奇跡。
「イライラ」以下がなければいいツイートだったのに。
というか「自分」って何回出てくるん?
カナリノジブンスキヤナコノオッサン
…ああ、また宇宙から謎のメッセージが。
お二人の撮られる表現世界は評価されて然るべきだけど、だからってこれらの文を素直に「おっしゃる通り」とは受け入れられないな。
とりあえず。
写真の撮り方(特にマインドとかいう不確実のもの)なんて今どき「誰かに教わる」だけ損だと思うのよね。だから写真系オンラインサロンなんて入っても
「いいことなっいぞ〜ミスター○〜ナッツ♪」
さて次はそれと全く逆の例
上からじゃないので初心者が信じそうなトンデモ説。
「JPEGはカレー」「RAWはカレーのレシピ」
インドジンモビックリ!
この説明で「わかった」って??
RAWもJPEGも両方画像ですけど、カレーは食えてもレシピは食えないよね。
やば!俺までカレーに引っ張られた笑
批判なら誰でも書けるって思われるのも癪なので、文字だけですがちょっと説明します。
自然界の色数はいうまでもなく、無限です。
これをカメラで撮影する時、イメージセンサー上の画素一個ごとに当たる光を三原色(Red,Green,Blue)それぞれ256段階~65536段階の色深度へとデジタル変換します。これにカメラの設定などを加えたものがRAW記録データです。
色深度の細かい説明は割愛しますがRAWは情報量が多く、メーカーごとにバラバラの設定も含んでいるので、これを汎用性の高い「JPEG」という規格で、定められた256段階の色深度に減らすと同時に、画素ごとに独立していた大量のデータを軽量化(圧縮)します。これがJPEG記録データです。
このJPEGデータは汎用性ゆえに(例えばほとんどのWEBブラウザで表示できる)、多くの機器で扱えるしプリントもできる、という仕組み。
数字や規格が難しいなら、絵で例えてみます
「同じ人が同じ物体をカラーで描く絵」
と言っても、色鉛筆なのか油絵具なのかサインペンなのかで全く画風は変わりますし、同じ色鉛筆でもステッドラーの100色とサクラクーピーの32色では異なります(カメラのレンズとセンサーと映像エンジンに相当)。また使用する紙とキャンバスサイズでも出来上がりが違うのです(画素数に相当)。
それらの原画(RAWに相当)を同じ「A4」に統一して印刷製本(JPEGに相当)したとしましょう。
原画が何色で描かれようが基本インキはCMYKの4色しか使われないため、細かい光沢感や質感は損なわれますし正確な復元はできません。かといってプリントがダメなわけではなく、原画は取り扱いに慎重を期しますが、製本した絵は手軽に見られます。
また原画が大きなキャンバスだったら繊細な表現に、小さな画用紙を拡大したのなら少々ぼやけた印象になります。
これだけの話。
カレーカレーと何分喋ってんの。
あと肝心なこと。
「どっちがいいの?」がそもそも違う。
RAWは画像素材として優れ、JPEGは配布・公開・印刷への汎用性と軽さの利点があります。それぞれの良さを知るならこんなタイトルはつけません。例え「そう聞かれたから」としても。
フィルム時代は化学と光学の知識がないと、印画紙に焼いて見せることすらできなかった不自由から、せっかくデジタル技術が解き放ってくれたのに、その恩恵を受けた先達が、狭い視野や間違った知識を刷り込むって?
そんなリスクは全部リープするのがオススメ。少なくともまともに聞くこたぁねえや。
なのにSNSやってると誰かが「いいね」してTLへ流れてきたり、YouTubeなどは頼みもしないのに「おすすめ」してくるので、見たくなくても目に入る厄介さを回避するには究極、自分がSNSを辞めるしかないのでしょうか?
いやもう一つ手があるのですが…皆様のご協力が必要なのですよね。
「いい写真撮る人がいいこと言うとは限らないので、条件反射で「いいね・高評価」しないで」ってやつ。
無理かな〜?でも言い続けるね。
以上、田舎者の主張でした。
(写真を志す)青年よ〜、せいねんよ〜、迷うことなかれ〜。
思うままに、いま進め〜!
小室さんばりの長い説明しか書けないオッサンでも、本当に美女が撮れるという証拠。