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カメラ博愛主義、レンズ開放主義のブログ

CONTAX AXっていいカメラ? その4

CONTAX AXの特徴4

 高級機&高機能

意外と知られていないことですが、AXは「高級機」です。

丸窓ファインダーにはきちんとアイピースシャッター※1がついています。

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SSダイヤルには1/4000までしか刻まれていませんが、絞り優先AEにすると1/6000までの高速シャッターが使えます

他のメーカーでこの仕様を全て満たしている機種※2をみれば、その立ち位置がよくわかるというものです。

 

また、オプションが豊富。

ストロボ接点がコンタックス最多の5接点※3なので、純正最高級ストロボTLA360がフルスペックになりますし、外部電源P-8※4が使えるので寒さにも強い、裏蓋をデータバッグD-8に換装すればコマ間に撮影データが写せる、といった具合です。

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他にちょっとした機能としては、フィルム巻き上げ時にベロ出し※5状態にしてくれるモードがあったり、オートブラケット撮影※6や多重露光が簡単にできたり、中央部重点測光スポット測光※7が選べたり、この頃の機種にしては珍しく連写スピードが二段階だったり…果てはコンティニュアスAF※8も(追従性はものすごく低いけど)搭載しています。

 

CONTAX AXの特徴5

 重量

実際問題、35mmフィルム一眼レフとして例のない重量は撮影者の負担になります。

ニコンF6※9の975gに対して、AXは1080g。

D850(バッテリーとXQDカード込)が1005gですから、重量級のデジタル一眼にも勝る重さです。「特徴」のマイナス面はほぼここに集約されるでしょう。

ただ不思議なもので、例えばプラナー85mmF1.4やディスタゴン35mmF1.4をつけて使った時に、安定感を一番感じたのはAXがボディの時なのです。

ヤシコンのレンズはMFなのに重い代物※10がほとんどであるため、ボディとの重量バランスが取れない感覚が拭えない(レンズを持っているように思える)のが、AXだとカメラ全体でホールディングできるのです。

もちろん個人の感想ですが、結果、手ブレも少ないように思います。

グリップの下にバッテリー収納部の蓋があり、それが小指をかけるところにもなっているといった※11設計の妙もあって、言葉では伝えにくいホールドの良さを感じます…が、それはそれ。AXと35、50、85をバッグに入れただけで2kg超えですからね。

女子人気がないのも納得です。

 

さて、能書きはこのくらいで終わりにして次回は実写レポを書きます。

お楽しみに。

 

<注釈>

※1 風景写真などを撮影する時、アイピースから目を離してリモートレリーズでシャッターを切りますが、一眼レフの構造上アイピースからも光が差し込むと(というわけで、ミラーレスでは起こらない現象です)、レンズからの光の量にそれをプラスしてカメラが露出の判断をしてしまいます。

そういう「なんかちょっと思ったより露出アンダー」な写真になるのを防ぐため、アイピースからの光を遮るシャッターがアイピースシャッターです。

現在一部高級機を除くとアイピースシャッター自体は絶滅状態ですが、シリコンゴム製のアイピースキャップが代用品としてあります。

Nikon アイピースキャップ DK-26

Nikon アイピースキャップ DK-26

 

※2 丸窓が高級機の証であるニコンデジタル一眼レフは、D800シリーズかD一桁がそれに相当します。

※3 RTSIIIでさえ3接点(マニュアルが基本だから、というのもありますが)。

※4 AXは普通2CR5という電池を入れますが、P-8という単3電池4本を束にした電源をソケットに挿しても作動します。寒冷地などではこのP-8部分のみを温めて、バッテリー出力の低下を防ぐことができます。

※5 自家現像(お店に出さず自分で現像すること)の場合、巻き上げでパトローネにフィルムを全て巻き込んでしまうと、取り出しが難しくなります。自動巻き上げカメラの場合はほとんどの場合全部巻ききってしまうのですが、AXは少しだけ出しておいてくれるように設定できるので、自家現像派想いのカメラといえます。

※6 リバーサルフィルムを使用するなどで「ここは露出を外せない」という場合、3段階で「設定露出」→「若干プラス露出」→「若干マイナス露出」を撮って保険をかけるのです。フルマニュアル機では、自分でダイヤルを操作して3枚撮らないといけないですが、このカメラの時代からは自動でもできるようになりました。

「設定露出」→「若干プラス」→「もっとプラス」

「設定露出」→「若干マイナス」→「もっとマイナス」

という撮り方もあります。

※7 フレーム全体の明るさの平均値をみて露出を判断するのが「評価測光(平均測光)」で、これが一般的ですが、例えば「周囲の景色は飛んでもいいから逆光の真ん中にいる人物の顔の方に適正な露出を」といった場合、フレームの真ん中あたり数%だけの測光値で露出を決定するモード「中央部重点測光」を使います。

スポット測光」はもっと過激で、ほぼ真ん中ピンポイントの測光値で露出を決めます。色合いでも測光値が変わるため、「花」の中の「この花びら」で露出を決めたい場合などに使います。

※8 動いている物体に応じてピント位置も随時変えていくオートフォーカス方式。

未来予測ができないと難しいため、少し前までは上下左右に一定スピードで動くならともかく、ジグザグに動いたり前後に動くものに対してはフォーカスを外しまくっていたのですが、コンピューターの進歩でがっつり合わせてくるようになりました。当然、AXの頃のコンティニュアスAFはアンポンタンです(笑)し、ボディ全体でピント合わせをするため動作的にも追従が難しいのです。

※9 そろそろプロも仕事カメラがデジタル一眼レフに切り替わったよね〜な2004年、突如現れた、現在までのところ国内最後の35mmフィルム一眼レフ。

これとFM10、キヤノンEOS-1Vの3機種が、新品で買える日本メーカーの一眼レフの全てでしたが、キヤノンはそろそろ終了とのこと…。

Nikon 一眼レフカメラ F6

Nikon 一眼レフカメラ F6

 
Nikon 一眼レフカメラ FM10 ボディー

Nikon 一眼レフカメラ FM10 ボディー

 
Canon EOS-1V ボディ

Canon EOS-1V ボディ

 

※10 テッサー45mmF2.8MMJのような例外もあります。

※11 最近、SONYα9用に純正の小指かけが発売されたそうですが、大きいカメラを使っていて、右手小指の位置に何か取っ掛かりがあるだけで安定感が段違いなのは、昔も今も変わらないのだと思いました。